編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

山梨県NO.1の秘密に迫る!:加賀 公英(かが こうえい)代表取締役理事長(都留市)

【文理学院】教育の原点は 人間力の向上

 前夜に雪の降った都留市の路面は滑りやすかった。周囲の山々は厚い水蒸気に覆われてほとんど見えない。そんな中に文理学院の本部があった。
 創立以来、集団指導にこだわり続け、多くの卒業生を輩出してきた名門塾で、山梨県と静岡県に31校を展開している。
 今回は、塾についてだけでなく、加賀公英理事長の健康の秘訣などもお聞きした。

合格至上主義ではいけない。子供はみな平等

千葉 大手塾をはじめ各地の塾ではデジタル化が進行し、各地で自立型指導も広まっています。集団指導にこだわる文理学院の指導上の考え方についてお聞かせください。

加賀 学力も個性の一つであると私は思っています。ほとんどの塾では、学力の高い生徒に注目していますが、知的能力の高さや受験して合格することだけが大事なのではありません。学力や知的能力が低くても自分の才能をどれだけ伸ばせるかが大事なのです。そうすることで周囲も注目してくれるようになります。つまり、子供は、学力のレベルに左右されることなく、みな平等に扱われるべきなのです。
 文理学院では、そういう姿勢で子供たちと向き合い支えていく指導を心がけています。私たちがそういう指導をしていれば、最初は無理でもいつか、どんなことにも一生懸命に取り組める人間になってくれると信じています。
 また、文理学院は集団指導型の塾です。集団指導でなければ養えないものがあると考えているからです。お互いよい意味で切磋琢磨したり、協調し合ったりしていく姿勢を育むのには集団指導が最適であると思っています。

3月から労働時間短縮を実施

千葉 人材の採用と育成についてですが、文理学院ではどのような人材を求めていますか? また、採用後の育成でどのような成長が見られますか?

加賀 たしかに人材は簡単には集まりません。当然、文理学院に一度勤めると辞めないで長く勤める方が多くなり、高齢化も進行しています。ちょうど明日(3月3日)に静岡市に新校舎がオープンしますが、教室展開のためには人材が必要です。そこで当社も3月からの労働時間の短縮を決めました。一日7時間です。
 塾の教師は5〜6年でベテランといえますが、やはり30代後半にならないと人間として落ち着きませんし、若い人の面倒もみることが出来ません。ベテランがどのような姿勢で仕事に取り組んでいるかは生徒だけでなく若い人たちの模範になります。文理学院には良い先生がいるという当たり前の話が広まるようになればいいと思っています。

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