「課題解決型の入試広報」編①

制服が人気の女子校だから 制服は、見せない。

京華女子中学・高等学校様/京華中学・高等学校様

IT化、デジタル化が進んだ今でも、入試広報におけるメインコンテンツは「入学案内パンフレット」にあると、多くの私学が重視しており、例年、合同学校説明会の会場で「より目立つもの」「よりインパクトのあるもの」を目指して、各校が競い合って「新作」を発表しています。この「クセになる入試広報」の種明かしシリーズ広告の記念すべき第1回では、「課題解決型の入試広報」編として、入学案内パンフレットにおける制作事例の一つをご紹介してまいります。

力づくでも振り向かせる圧倒的な存在感

学校法人京華学園が擁する男子校の「京華中学・高等学校」と、女子校の「京華女子中学・高等学校」は、東京都文京区の白山に位置する私立学校です。最寄りの「白山」駅から学校に続く通りに「京華通り商店街」と、学校の名前が付くように、古くからこの地域に愛されてきた伝統のある学校です。しかし、近年の女子校・男子校離れ傾向の影響を受けており、入試広報には積極的に取り組んでいます。したがって私たちが本学園の中学校・高等学校の入試広報をお手伝いする上で心がけた最大テーマも「学園の存在感を示し、認知度をアップさせること」に尽きました。それこそ、競合校がひしめく文京区の地でも、大勢の学校が参画する合同学校説明会の会場でも、圧倒的な存在感を放ち、来場者が「思わず手に取ってしまう」企画性の高さやデザインの独自性で課題解決を試みたのです。

「女子校の表紙=生徒」を逆手に取る

表紙を開いてすぐのオープニングページは片観音(3ページ)に。意外性のある仕様展開と共に、表紙では隠していた制服姿を登場させている。

一般的に女子校の学校案内パンフレットの表紙と言えば、生徒の写真か、プラス校舎の外観が定番です。競合校の多くが採用しているこの「定番」に埋もれないために私たちが考えたのは、あえて「人気の制服を隠す」というデザインでした。校章のモチーフである梅をパターン化し、生徒の制服部分を覆い隠すことで視覚的にトリッキーな表現を実現。おかげさまでこのパンフレットは、学校の内外で好評となり、合同説明会の会場でも前年度をかなり上回る部数を来場者の方々に持ち帰っていただくことになりました。

我が子の成長を重ねられる写真集

「ちょっとこれは手元に残しておきたい」と思わせてしまう見せ方、サイズ、紙質。「映像」では難しい「学校の質感」を表現。

一方、男子校の「京華中学・高等学校」では、我が子の進学後の学校生活が伝わる「写真集」を提案しました。随所に散りばめられたミニストーリーと共に、保護者や受験生に強い共感が得られる展開になっています。さらにこの写真集では、主立ったページにARマーカーを埋め込み、パンフレットで使われている写真に登場する生徒のインタビューなどのメイキング映像が見られる仕掛けがされています。

詳細な学校情報はWEBの役割とする

もはやパンフレットだけで学校のすべてを説明する時代ではありません。WEBとの役割分担を前提とすれば、パンフレットの役割や表現は、もっと自由になります。学校への興味を喚起させ、説明会への参加誘導を促す。これをパンフレットの最大目的と置けば、御校の入試広報戦略も、これまで以上に可能性が広がるのではないでしょうか。

一般的なA4サイズとは異なる仕様で、独自の世界観を引き出す。