「課題解決型の入試広報」編②

映像の鉄則「学校の説明」をしない。

入試広報ツールの中でも近年、その重要度が高まっているものに『映像』があります。学校説明会で使用されるだけでなく、近年ではホームページのトップ画面や、AR技術によるパンフレットとの連動などの展開事例も増え、もはや映像そのものについては、目新しい媒体ではなくなりつつありますが、その訴求力と可能性については、多くの学校様がまだまだ十分に認識されていないように感じます。今回は入試広報における「映像コンテンツ」について探ってまいります。

それは「映像」の力を残していますか

動画の力は、リアリティにあると言っていいでしょう。入学案内パンフレットでどれほど「入学後の生活」を写真と文章を駆使して表現したところで、まさに百聞は一見に如かず。学校に流れる空気まで感じさせることができる映像に勝るものはありません。

しかし、私たちが全国の学校様と関わる中で強く感じることの一つが、『映像の良さを潰してしまっている映像』の多さです。最もありがちなケースとして、学校案内パンフレットの説明を映像でも行っている場合があります。学校の教育理念や各コースの紹介、クラブ活動の実績などを映像にかぶせてナレーションやテロップを駆使して「説明」するものです。私たちは思うのです。「その説明は、本当に必要でしょうか?」と。その説明は、パンフレットやホームページに委ねれば良いのではありませんか?

説明会参加者にリアルな姿を伝えたい

初めて学校説明会に訪れた保護者様や受験生たちに、見せるべき、伝えるべきことは、「普段の学校」の様子です。学校様の中には「授業見学会」を実施されているところもあるでしょう。しかし、見学者たちは、その場で見る景色についても『これはイベント(だから普段とは違う)』と、どこかで割り引いて見ていると思った方がいいでしょう。実際、そうなのではありませんか?

説明会に参加された方に『学校の普段』を見せるためには、「説明」ではない映像が最大効力を発揮します。むしろ、ナレーションを一切使わない映像の方が、参加者たちにとっては、映像の世界観に入り込みやすく、我が子の入学後のイメージを重ねやすいはずです。

視聴者への負担が大きい媒体

映像は、通常「映像」「ナレーション」「テロップ」の3つの視覚要素から構成されており、「見る」「聞く」「読む」を同時にこなさなくてはならず、本来、視聴者の負担が大きくなるものです。さらにBGMや効果音も加わります。集中して見ていられる時間も10分以内がせいぜいでしょう。パンフレットなどの紙媒体には無いこの映像特性は、制作する側もチェックする学校側も、よく理解しておくべきです。メリハリのある構成で楽しいバラエティ番組ならいざ知らず、淡々と原稿を読み上げるニュースが10分も続けば、まず覚えていられないのと同じ道理です。

映像は学校の新たな魅力を引き出す

それでも映像への注目度が高まり続けているのは、映像の持つ力と、その可能性に皆が気づいているからに他なりません。学校情報を収集するデバイスはパソコンからスマホに切り替わりつつあります。AR情報がパンフレットに埋め込まれていれば、その場で動画の視聴が可能になりました。ドローン撮影など、学校の新たな魅力を引き出す技術も生まれています。学校説明会に参加しなくても、映像によって学校の空気に触れることがその場で可能になると思えば、映像コンテンツの可能性は今後さらに高まることが予想されます。