【大村伸介】引き出し力

この記事がお手元に届くころには、もう過ごしやすい天候になっているのでしょうか。今年の夏は、不安定な天候が続き、
「夏の疲れが抜けなくてね…」
と嘆いておられる先生方が多かったですが、皆様はいかがでしょうか。

秋は学校行事が目白押しです。最近は春と秋に分散こそしてはいますが、修学旅行に校外学習、運動会に文化祭…。生徒たちの自主性が大きく開花するチャンスの季節でもあります。今月は、生徒の中にある答えを引き出す「質問」にスポットをあてましょう。

無意識の発話

夏に私が務めました教職員研修のアンケートに、
「知らず知らずのうちに詰問している自分を発見しました。質問をしていきます」
と書かれている先生が多数おられました。
「なぜ、約束が守れないの?」
「どうして、もっと自分に厳しくなれないの?」
「そんなことで来年高校生になれると思う?」

これらの詰問は、普段は抵抗感なく生徒に対して質問のつもりで発していることが多いです。
「なぜ、そういう結論になるんですか?」
「どうして、もっと学年で話し合わないんですか?」
「そんな決め方で本当にいいんですか?」
同僚や部下、時には上司に対しても同じです。

これらの詰問(発話者にとっては質問でしょうが)は、無意識に発せられていることが特徴です。それを意識しながら発してもらうワークをします。例えばこんな質問をお隣の方にしてみたらどうでしょう。
「なぜ、そんな赤い色のスーツを着てるんですか?」
「どうして、もっと地味な色を選ばないんですか?」
「そんな色が似合うと思ってるんですか?」

どっと笑いが起きます。とてもそんなことは聞けないというわけです。ところが、いま示した詰問はすべて同じ構造をしています。ここで日頃、無意識に行っている自分のコミュニケーションへの気づきが起こるわけです。

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大村 伸介(おおむら しんすけ)

(株)成基総研 コーチング室 室長

集団指導塾を経て、2004年株式会社成基入社。

教室長、エリアマネージャー、本部長補佐、副本部長を歴任。

現在は、教育コーチング、パパママコーチングセミナーのトップ講師として教職員研修、保護者講演会等で全国を飛び回る。

日本青少年育成協会認定上級教育コーチ・認定A級トレーナー、主任研究員

ohmura
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