嗚呼!華の応援団~第44話~

 

夜が更けるにつれ、前夜祭もどんどん盛り上がってきた。舞台は両校の野球部員紹介に入っている。

「同志社大学野球部・四回生・〇〇君・PL学園高校出身・経済学部ぅ~」

観客「おおっ~!」

「同じく四回生・○○君・箕島高校出身・商学部」

観客「おおっ~!」

「同じく四回生・○○君・上宮高校出身・文学部」

観客「おおっ~!」…。

そう、当時の同志社の野球部は、セレクションによって甲子園出場校からガンガン選手を引っ張ってきて、スター軍団を作り上げるという、まるで某在京プロ野球球団のような補強を推進していたのだ。比べて立命館は無名の高校出身者ばかり。同志社の観客からは、「そんな高校、知らんでぇ!」などと野次が飛ぶ。こういう時、私の正義感というか、どうにも説明しがたい血が騒ぐんだ。

私「うるさいっ!恥を知れっ!」

味方の観客席に向かって、知らず知らず叫んでいた。

三回生「こらっ、岩井!」

私「……」

私は三回生にどつかれた。それでもこの時ばかりは素直に詫びを入れる気にならず、同期に随分迷惑をかけた記憶がある。

「上級生には絶対服従」

これが応援団の不文律だ。きっと、この頃から応援団内部でも、私は徐々にではあるが「異端児」としての頭角を現しつつあったのかも知れない…。 

 

 

続く〉
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次回配信は11月29日を予定しております。