【山口 時雄】第16回 新年度に向け学校リーダーが取り組むべきICT活用教育

ICT活用ポリシーを明確にしよう

単刀直入な質問ですが、あなたの学校の偏差値はいくつですか。もし、あなたの学校が偏差値70以上のいわゆる進学校で、これから先も「一流大学合格を目指す」方針ならば、いまあえて「ICT活用教育」に積極的に取り組む必要はないでしょう。

しかし、あなたの学校が偏差値70未満で、偏差値を30から40にしたい、40を50にしたい、50を60にしたい、もしくは「偏差値だけで評価されない特徴ある学校にしたい」というビジョンを持っているなら、ICT活用教育は目標達成の必須条件となるでしょう。

なぜなら、「学力の向上」にも「特徴ある学校づくり」にもICT活用教育は効くからです。

小中学校ではどうでしょうか。小中学校においては、偏差値にかかわらずICT活用教育への取り組みは必須です。既に2020年からの新学習指導要領で「情報活用能力」は学力の基盤となる資質・能力と位置づけられています。そんな時代に、ICTを活用していない私学からの生徒とICTを使い慣れた公立からの生徒が同じ教室で学んだらどうなるでしょうか。例えばキーボードを操作するという単純なワークで差が付いてしまったとしたら、その先の学びが同じ土俵で行えるでしょうか。「ICTを活用する気は無い」などと言っている校長もいますが、子どもたちの未来に大きなリスクを負わせることになります。もちろん、本人も職を失うことになるかもしれません。

そうならないためにも、まずあなたの学校の「ICT活用ポリシー」を明確にしましょう。

ICT活用ポリシーを明確にするということは、ICTを「何のために」「何を」「どのように」利用するかを明確にすることです。

ICTを「何のために」利用するかは、目標設定です。「学力向上」か「コミュニケーション活用」か「授業改革」か「教師の負担軽減」か、ほかにもICTを何のために活用するかは様々考えられます。『我が校の教育理念実現のため』といった具体性に欠けるものは、目標になりにくいので止めた方が良いでしょう。

「何のために」という目標が定まれば「何を」「どのように」行うかは考えやすくなります。

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山口時雄(やまぐち ときお)

ICT教育ニュース 編集長

日本大学法学部新聞学科在学中から映像業界で活動。フリーの映像作家を経て、1986年(株)フレックス入社。NTT関連の広報活動、通信イベント等多数参画。1990年~93年テレビ朝日「ニュースステーション」ディレクター。1994年~フレックス報道担当取締役。2003年、メディアコンサルタントとして独立。2013年~現職。

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