【森上 展安】慶應義塾湘南藤沢中等部が英語入試制度導入!

2019年入試から実施

 慶應義塾湘南藤沢中等部は、来春の2019年2月の入試から、従来の算国理社の4科入試に加え、新たに英語を加えた算数と国語の合計3科入試が選択できるようにする、と公表した。

 2019年春から英語を中学入試の科目に加えると公表したのは上位校ではこの慶應義塾湘南藤沢中等部が初めてだ。

 背景にあるのは、2019年4月には同校は系列小学校である慶應義塾横浜初等部からの中学進学者を初めて迎えることがある。一般入試を経ずに進学してくるこの系列小卒の在籍比は、予定では新定員の半ばともなり、最初から小学校で英語を学んで進学してくる。

 2018年度から実施される新しい学習指導要領では、小6までの履修内容は現在の英検3級レベルであり、仮にその水準を確認する程度であれば入試のレベルは英検3級水準となるはずだ。しかし慶應義塾湘南藤沢中等部が打ち出した入試要項では、要求水準は英検2級もしくは準1級レベルとなっている。

 それは要項より2学年程上のレベルの要求であり、高校入試でもおかしくない水準だ。もちろんこれは出題水準であり、合格基準とはいえないにしても系列小学生が進学してくるこのタイミングでの英語選抜入試だけに、系列小学生の水準の高さもうかがい知れる。これは同様に系列小学校をもつ早実、青山学院、同横浜英和、立教、学習院、横浜英和などに対し先行した格好だが、先例ともなる。

 一応、同じ慶應義塾系列であっても、幼稚舎からの進学者が中心の中等部、普通部などではこうした公表はされていない。かねて慶應義塾の一貫教育はそのチームワークのよさに定評があるところだから、仮に、中等部や普通部で同じ動きがあるのであれば同時にHP等で公表されているはずで、これら2校の系列中学は、少なくとも2019年春の入試では英語入試の実施はないと思われる。逆に、2020年以降実施される場合、4科入試ともう1つの選抜入試として英・数・国という3科入試に踏み切る可能性が高くなったのではないだろうか。

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森上 展安(もりがみ のぶやす)

1953年岡山県生まれ。早稲田大学法学部卒業。

東京第一法律事務所勤務を経て都内で学習塾「ぶQ」を経営後、88年に(株)森上教育研究所を設立。中学受験、中高一貫の中等教育を対象とする調査・コンサルティング分野を開拓した。

私塾・私学向けに『中学受験と私学中等教育』を月刊で発行している。中学受験生の父母対象に「わが子が伸びる親の『技』(スキル)研究会」セミナーをほぼ毎週主催。著書に『10歳の選択 中学受験の教育論』、『中学受験入りやすくてお得な学校』(いずれもダイヤモンド社刊)。

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