【トンクス・バジル】小学校英語はモチベーションが一番大切

小学校英語はモチベーションが一番大切
― もっと勉強したくなる英語学習とは ―

 これから、日本の小学生が本格的に英語学習を始めます。この時、我々教育者はどのようなことに気をつけたらよいでしょうか?色々ありますが、子どもは好き嫌いが生じやすいため、まずは「子どもを英語嫌いにさせないこと」が一番大切だと思います。子どもは一度「英語は大変」、「苦手」、「勉強したくない」と感じてしまうと、一生英語学習に対するモチベーションが上がらない可能性があり、モチベーションが低いとどのような学習環境を与えても良い学習結果が見込めないからです。逆に英語学習の入口で「英語は楽しい」、「得意」、「もっと勉強したい」と思える経験をたくさんしてほしいと思います。

ICTは重要な役割

 英語嫌いを作らないために、小学校英語指導者の育成は欠かせませんが、教材、特にICTの学習プログラムも重要な役割があると思います。優れたICTプログラムの一つを例としてここで紹介します。アメリカで開発された最新の英語学習プログラムABCmouse(ABCマウス)です。小学生向けの優れたICT英語学習プログラムがアメリカで開発されたことを意外に思うかもしれません。小学生の英語学習が進んでいる国というと、どうしても外国語として英語を勉強する国をすぐ思い浮かべます。しかし、様々な国籍の人が集まったアメリカでは、英語を第一言語としない人たちも多いのです。「共通語」として英語を学ぶ必要があるから優れた言語学習プログラムが生まれるのです。

 ABCmouseは、iPad、iPhone、Android用の幼児・低学年児童向け学習アプリです。まず、「聞いて話す」活動から始め、子どもたちは徐々に語彙を増やし、会話能力を身につけます。1,250以上もの英語の重要な単語とフレーズを使えるようになり、また、2,500以上の英語の単語とフレーズを理解できるようになります。次に「読み書き」へと進んでいきます。CEFRレベルでいうとA2レベルの英語を勉強することになります。

 当プログラムが開発されたアメリカでも、すでに活用されている中国でも、ABCmouseは保護者の方々や先生、図書館員の皆様の信頼を集めており、7万以上もの教室、そしてアメリカの公立図書館のほぼ半数で活用されています。昨年ABCmouseで学んだ子どもたちの人数は600万人を超えました。今春、日本でも学習がスタートし、初年度約300教室で導入される予定です。この人気の理由は大きく2つあります。

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トンクス・バジル

1966年カリブ海の島国トリニダード・トバゴで生まれ、1969年にカナダへ移住。トロント大学を卒業後、ブリティッシュコロンビア大学院でアジア学を専攻。

1992年に来日以降、英語学校の統括責任者、教材開発者、教師養成トレーナーなど幅広く教育に携わってきた。

現在は教育出版会社である株式会社エドベックの社長。

bazil

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【2018/1月】小学校英語改革の落とし穴

【2016/11月】英語教育 マニフェスト 2020

 

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