志願者数・生徒数の確保・拡大②

学校説明会は「○○だから入学したい」の○○づくりの場

前号の合同説明会は貴校への「来校動機」を高める場とすると、学校説明会は貴校への「入学動機」を高める場と位置づけることができるでしょう。「合同説明会で伝えられなかった情報をより詳しく伝える」ことに重きを置いた内容になりがちな学校説明会ですが、真の目的は「入学動機を形成し、高める」ことにあるはずです。保護者・受験生が直に学校を見てリアルな空気を感じた経験から、「〇〇だから入学したい」という入学の動機をつくる重要な学校説明会。では、入学動機を高められる説明会とは、どのようなプログラムでしょうか。今回は「入学動機を高める」学校説明会のプログラムについて考えていきたいと思います。

在校生の姿に将来を重ねることができるか

 「この学校で6年間(3年間)過ごしたい!/通わせたい!」という憧れや「ここなら安心して過ごせそう/通わせられそう」という安心感を得られた時、保護者・受験生の貴校への入学動機は形成され、志望度はグンと高まります。つまり、「在校生の姿に将来の自分/子どもの姿を重ねられる」体験がどれだけ得られたか、他校にはない貴校独自の価値を感じられたかどうかが、貴校の志望度を左右します。そして、その体験はリアルであるほど、将来を具体的に描かせることが可能になり、保護者・受験生はより強い志望理由を抱くことができると言えるでしょう。「なんとなくいいな」は、裏返すと決定打に欠けるということ。明確な「入学メリット」を見出してもらうことが、入学の後押しにつながるのです。

リアルな体験を提供するために

 「入学動機を形成し、高める」ことを目的にした場合、様々な手段が考えられるでしょう。その中でもスタンダードとなりつつあるのが「映像」の活用です。短い時間で貴校のリアルな授業風景や生徒の声などを伝えられるツールとして、都内の学校では使用していない学校の方が珍しくなってきています。一方で、「映像」の質に差がついてきていることも事実。作ったものの反応が良くないという場合は、説明ばかりの内容になっていないかなど、検証が必要かもしれません。

 憧れを醸成するために、説明会で在校生や卒業生から直接話を聞ける機会を設けている学校もあります。実際の在校生・卒業生の話はより強く保護者・受験生に響いているようです。他にも、在校生による学校紹介や部活動発表を通じて、頼もしさや礼儀正しさ、生き生きとした姿などを見て、「ここで学ぶとこんな人になれる」という好印象を与えることもできます。仮に拙い内容だったとしても、在校生の等身大の姿が共感を呼ぶことも。また、在校生の教育の一環としてプレゼンや運営を任せる学校もあるなど、取り組み方によっては発展的な効果も期待できそうです。

多様な手段があるからこそ目的は一貫して

 他にも「旬な情報」を届けることで、「もう一度行ってみたい」と思わせ、複数回の説明会・イベント参加者を獲得している学校もあります。たとえば「獨協中学・高等学校」では、「男は獨協」というタイトルの定期刊行冊子を発行し、次回の説明会・イベントへ誘導しています。こうした定期刊行冊子は、時期に応じた鮮度の高い情報を届けることができるとともに、「男は獨協」のように生徒目線の内容にすることで、受験生自身の「あの学校に行ってみたい」という憧れを高める効果も期待できます。より多くの説明会・イベントに参加してもらうことができれば、様々なリアル体験を届けることが可能です。

 映像による疑似体験や自校で開催するというメリットを生かした体験の提供、あるいは旬の情報提供など、工夫できる点は多くあります。いずれにせよ、明確な「入学メリット」を見出してもらい「入学動機を高める」という目的を貫くことが大切です。「憧れを残せているか」「リアルな体験が提供できているか」「明確な入学メリットを伝えられているか」……。改めて学校説明会を見直す価値はありそうです。

獨協中学・高等学校 定期刊行物(B5・4P)「男は獨協」
年約5回発行のオリジナル定期刊行冊子。内容はパンフレットには掲載されていない、「生徒がどのような取り組みを行い、感じているか」がメイン。獨協生のコメントや4コマ漫画が掲載されていたり、親しみやすい内容になっている。裏表紙には直近の説明会日程を掲載し、もれなく誘導していく。


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【2017/12月】個性を際立たせるならスタンダードを破る。


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