編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

私塾のトップに聞く:宮崎 順子塾長(徳島市)

【有限会社未来舎】“未来型創造教育”とは!?

徳島県徳島市の郊外、板野町にある「未来舎」は「自立型個別学習システム」も活用する「教えない塾」として有名。創立から24年目のこの塾に全国から見学者も訪れるが、その指導法に目を見張りつつも「すばらしいやり方ですね。でも私にはできません」と言って帰っていくという。
そのユニークな指導法と楽しい塾の内容について、宮崎順子塾長に取材した。

◎「未来舎」HP
http://miraisha.info/index.html

地元密着で創業から四半世紀

千葉 徳島で塾を創業するまでの経緯について簡単に教えてください。

宮崎 会社員の夫の元で主婦をしながら、地元でソフィアという塾で講師をしていましたが、その塾を運営する会社から「もう塾部門は辞めたいから運営を引き受けてもらえないか」という打診があり、5つほどあった教室を整理して2教室で運営することになったのです。1994年に法人化しましたので、今年で創業24年目になります。

 しかし、私とアルバイトの二人で2教室は運営できないので、徳島市内の教室は閉めて現在の1教室体制にしました。当時は生徒数が25名ほどだったと記憶しています。

千葉 今後、複数教室展開の可能性はないのですか?

宮崎 人材次第のところがありますね。信頼できる講師が増えれば複数教室も可能です。現在、教え子2名も含めて正社員は4名で、アルバイト講師は2名です。誰でも独立したいという希望があれば「やってください」と応援します(笑)。

紹介や口コミで生徒が集まる塾

千葉 徳島県の教育ニーズの特色について教えてください。

宮崎 徳島県はかつて通塾率が全国一位でしたが、今はかなり下がっていると思います。塾通いが当たり前だったわけですが、ニーズが多様化したからでしょうか・・・。当塾は個別指導の走りみたいなスタイルですが、生徒一人ひとりをきっちりと面倒みてあげたいと思ってやってきました。

 教えない指導が口コミで広まり、紹介が紹介を呼んで生徒が確保できてきたと言えます。

 ただ、創業当時は講師不足でしたので、知人から借金をして、当時としては高額なパソコンを5台購入し、生徒にブラインドタッチの練習をさせて、個別のプリント教材を解かせていました。いわゆる自立型個別指導を先取りをしていたわけです。

 ところが実際には、生徒はパソコンに打ち込めるのにノートに書けないという状況もあり、全教科で10年ほど活用してきましたが、今は人的な力を重視してやっています。

1 2 3