【山口 時雄】第1回 ICT教育の現状と課題

私学アンケート調査の結果から

JAPETの私学向け電子黒板展示会(2013年ICT教育ニュース)

ICT教育ニュースでは今春、東京、神奈川、千葉、埼玉にある私立の小中高等学校約830校を対象に、アンケート調査を行った。年度替わりの多忙な時期だったためか、回答率は5.7%と低調ではあったが50校近くから回答を得られた。協力頂いた学校関係者には、御礼を申し上げたい。統計学的なエビデンスといえるかどうか不明だが、ICT導入状況に関するある程度の傾向は把握出来たと判断してその結果の一部を引用する。

はじめに、ICTツールの導入については、61%が「導入済み」、37%が「調査中・検討中」という回答で、ICTツールの導入の流れは必然的なようだ。導入したツールの内容は、「電子黒板・プロジェクター」が83%、「実物投影機」が54% 、教師用端末が33%、児童生徒用端末(普通教室用)は39%だった。

普通教室への無線LAN(Wi‐Fi)の設置状況では、50%が設置済みと回答。全教室への設置を完了しているのはその3分の1で、全体の15%だった。

ICT導入に関する体制作りでは(複数回答)、「ICT担当者が決まっている」48%、「プロジェクトがある」33% 、「検討
中」が26%、「やる予定がない」が7%となり、ほとんどの学校で導入に向けて具体的な活動をしていることが分かった。

ICT導入に関する課題について訊いたところ(複数回答)多かったのが、「予算の確保」30%、「導入後の運用」30%、「教員のスキルアップ」30%、「導入後の成果が不明」28%という答えだった。

アンケート全体から推論できるのは、ICTはひとまず導入してみたが、運用方法が確立できず、教師のスキルアップもままならず、導入の成果も見えにくいということのようである。あくまで推論であり、具体的な声を収集できているわけではないが、読者のみなさんの学校ではいかがだろうか。ICT教育の導入、順調ですか。

こんな風にICTを活用している、こんなことに困っている、迷っている、悩んでいる。ICT教育に関する情報を是非、ICT教育ニュースにお寄せ下さい。

 

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山口時雄(やまぐち ときお)

ICT教育ニュース 編集長

日本大学法学部新聞学科在学中から映像業界で活動。フリーの映像作家を経て、1986年(株)フレックス入社。NTT関連の広報活動、通信イベント等多数参画。1990年~93年テレビ朝日「ニュースステーション」ディレクター。1994年~フレックス報道担当取締役。2003年、メディアコンサルタントとして独立。2013年~現職。

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