編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

私塾のトップに聞く:中村 建吾社長 (株式会社 向学舎グループ)(秋田市)

【EISU GROUP】本物を本気で! 秋田の教育をもっと良くしよう!

先代が築いた名門塾の基礎を残しつつ、新しい感覚と意欲で第二創業に成功しているのが、秋田のEISU GROUP。酷寒の中、秋田市に飛び、中村建吾社長に取材した。
雪国の人たちも震える猛吹雪の中、帰りの飛行機はすべて欠航となり、新幹線で帰京。改めて雪国の厳しさを知ったが、猛吹雪の中、取材に行く先々でちゃんと生徒たちが塾に来て落ち着いて学習していた姿に打たれた。

塾は、父が残してくれた『偉大な財産』

千葉 秋田で塾を創業するまで、また継承された経緯について教えてください。

中村 創業は1971年(昭和46年)4月です。父(中村芳夫)が京都の大学から秋田に戻り、生活のために泉英数塾として自宅で創業いたしました。塾名は住んでいた地名にちなんでいます。

この年の7月に私が生まれましたので、ほぼ同時期を歩んできたことになります。寺子屋のようなスタイルから始まり、集団指導を中心に発展してきました。その後、個別指導や映像授業などを手がけてきました。現在ではiPadを使った新しい取り組みにも挑戦しております。私の社長就任が2013年(平成25年)4月です。父が町内や地域の役職をやめたのもこの時期でしたので、もう十分にやったという思いと、少し身軽になりたかったのだと思います。その後、父は取締役会長となりましたが、その頃から少しずつ体調を崩し、2016年(平成28年)5月に永眠いたしました。父からすればもっとたくさんのことを伝えたかったと思いますし、私としてももっとたくさんのことを学びたかったと思っております。それでも現在、素晴らしい社員に恵まれて仕事ができていることは、父の残してくれた偉大な財産だと感じています。今後は一人ひとりの社員の才能を思う存分に引き出して、より良い会社作りに励んでいきたいと考えております。

紹介が紹介を呼ぶ人材確保

千葉 規模的なものについて教えてください(教室数、生徒数、社員・講師の数など)。また、人材の確保と育成について教えてください。

中村 現在の教室数が秋田県内に13校舎、生徒数が約2000名です。塾部門の正社員は35名、アルバイト講師が150名です。人材の確保については地元国公立大学(秋田大学・秋田県立大学・国際教養大学)が中心です。アルバイト講師の採用試験については毎週土曜日に実施していますが、コンスタントに応募がきています。

人材確保は学習塾にとって大きな課題となっていますが、弊社では現講師からの紹介が非常に多く、安定しております。仕事にやりがいや楽しさがないと紹介は出ないと思いますから、そういう意味においては各教室での指導がうまく機能しているのではないかと思います。非常にありがたく思っています。育成については、最初の研修で会社の理念や考え方を伝えることを大切にしております。アルバイト社員であっても同じ仲間として働く上で考え方を共有することが大事ですから、自ら研修を行っています。新卒採用については正直なところ苦戦をしており、弊社の良さや学習塾で働くことの魅力をまだまだ伝え切れていないと感じています。秋田の教育に関わる仕事をするおもしろさ、弊社で塾講師として働くことの魅力をどのようにして上手く伝えていくかが、現在の課題です。

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