編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

いろんな塾のいろんなイマが見えてくる

【私塾REAL】特別版 国際教養大学の今

全国の大学の中でも人気が高く、学生200人に求人が殺到するという秋田県の国際教養大学を訪ねた。
深い雪に埋もれた広大な敷地の道無き道をゆっくりと進み、車を停めることができるスペースに辿り着いて外に出ると
暴風雪がうなりをあげていたが、大学の建物の中は快適そのものであった。
少子化が進行する中、大学がいかにして生き残れるのか、やる気と潜在能力の高い学生をどうやって全国から集めるのか、
自立した学生生活と就活をどうやって両立していくのか、様々なクエスチョンのヒントがここにはあるように思えた。

暴風雪の中、到着した国際教養大学。周囲は雪と森林。まるで白いキャンバスの中に突然現れた城のようだ。

すでに平成30年度の就活で目覚ましい成果が出ていた。学内公用語が英語であり、デジタル・通信・情報系にも強いので、横文字の企業名が並ぶ。

秋田杉をふんだんに使った廊下や階段、踊り場など。学内はほとんど渡り廊下で歩くことができるから、大雪の日でも安心。

秋田杉でデザインし、数々の建築賞も受賞した図書館。同大学が誇るものの一つ。杉の香りと本の匂い、そして一生懸命に学んでいる学生たちの息吹を感じることができた。

同大学は英語教育・国際交流・地域連携・社会貢献活動に特に力を入れている。

英語教育では、イングリッシュビレッジ、ティーチャーズセミナー、スーパーグローバルハイスクール事業への支援など。国際交流では、地域の伝統行事やイベントへの参加をはじめ、日本語プログラムとのコラボレーション等も行う。

地域連携では、小学生への学びの場づくりを通じた地域との連携を行っているが、暴風雪のこの日も小学生たちがバスで訪れ、楽しく学んでいた。

同大学には「企業名を冠した教室」がある。ここはKikkomanの部屋。「味の素スタジアム」のようなものだ。

大学が生き残るためのキーワードは少なくとも三つあると思われる。まず語学、専門性、グローバル。同大学には留学生はほとんどいないが、全国から学生が集まっている。公立大学であるからには、地元の学生の比率を高めたいのだが、地元の高校生のレベルが上がらないことと、志望する大学が秋田以外の大学になりがちであることが気になるところだ。

しかし、多少の問題があるにしても、同大学の教育の質の高さは世界的に見ても誇れるものであることは確かである。

▼『私塾REAL』の過去記事を読む

【2018/4月】vol.14 科学的教育グループSEG

【2018/2月】vol.13 有限会社アイリストピア

 

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