【大村伸介】教育の原点回帰

 3月から積極的に学校の先生方を訪問しました。多くの先生の『志』と私たちの『志』が融合しまして、校内研修会や保護者向け講演会、生徒向け講演会のご依頼を頂きました。改めて紙面を借りまして、御礼申し上げます。

 同時に先々月号から取り上げています中央教育審議会から発表されました「第3期教育振興基本計画」を自校にどのようにアラインさせていくかについて、様々なご相談もお受けしました。先生方のお力になれますよう、今後も様々なプログラムをご用意して、信託に応えてまいります。

 そんな中、多くの学校が「教育の原点回帰」が必要と感じられています。今月は、「教」と「育」との関係性について考えてみましょう。

「育」が「教」を支える

「育」は、「教」の効果を高め、「教」で得た知識を生きる力に高める

 読んで字のごとく、「教育」は「教+育」。「教」がティーチング、「育」がコーチング、両者が揃って成立するものです。教育コーチングは、「教」偏重の日本の教育のtrans-formationを目指すものですが、決して「教」を否定するものではありません。「『育』が『教』を支える」と考えます。「教」は生きるために必要な様々な知識を相手に提供するものです。その「教」の効果を高め、子どもたちの「学ぶ喜び」「考える喜び」「興味・関心・意欲」を引き出すのが「育」の役割です。また、「教」で得た知識は、そのままでは役に立ちません。知識を生かす創造力や計画力が必要です。それを引き出すのも「育」の役割です。

「教」と「育」のバランス

 図2を見てください。

 横軸が「教」すなわちティーチングの度合い、縦軸が「育」すなわちコーチングの度合いです。「教」の度合いが高いのが「ティーチング型」、「教」も「育」もしっかり行う「パラレル型」、「育」の度合いが高いのが「コーチング型」、「教」も「育」も抑えて相手に委任するのが「エンパワーメント型」です。

 多くの教育者が、自分の好みややりやすさによって、4つのうちいずれかの「指導スタイル」を持っています。さて、あなたの「指導スタイル」は、このマトリックスのどの領域に近いでしょうか。そしてどの「指導スタイル」を持つことが教師としての理想なのでしょうか。

 正解は、「固定した『指導スタイル』を持たないこと」です。相手の状況に応じて「教」と「育」のバランスを柔軟に変え、4つのどの「指導スタイル」でもとれる、これが理想です。

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大村 伸介(おおむら しんすけ)

(株)成基総研 コーチング室 室長

集団指導塾を経て、2004年株式会社成基入社。

教室長、エリアマネージャー、本部長補佐、副本部長を歴任。

現在は、教育コーチング、パパママコーチングセミナーのトップ講師として教職員研修、保護者講演会等で全国を飛び回る。

日本青少年育成協会認定上級教育コーチ・認定A級トレーナー、主任研究員

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