【堀切 一徳】効果的な英語学習法について

― ことばは毎日勉強する ―

英語学習の「達成感」

 4月号から3号に渡って英語教育の最前線、英語能力測定試験、英文法学習の必要性について述べてきました。今月号では英語4技能をまんべんなく伸ばす学習法について書いていきます。私が教師になった頃の中学校の授業では、『基本的な発音を学び、テキストを音読する。新出の文法を学び、文法を定着させる練習をし、本文を日本語に直す。』というプロセスが繰り返されていました。これは意外に効率がよく、子どもたちも各時間に英語を学んだという達成感が得られました。これが最近ではいきなり英語で授業が行われるようになり、特定の英単語や文法項目を学ぶというより、英語の運用面に焦点が置かれる授業になっています。このタイプの授業では英語を使ったという達成感を得られます。ALT(Assistant English Teacher)も多くの学校で導入されて、英語を使うという雰囲気作りが行われています。

 少し余談になりますが、私の学校にはALTの先生がたくさんいます。そのうち4名が中学校と高等学校の授業で私たちを支援してくれています。英語科の教員はそのALTと授業をするために頻繁にコミュニケーションを取ることになっていますが、これが英語科教員の英語運用能力を高める結果につながっています。英語科教員の英語運用能力を高めるためにはALTの活用がカギになります。学校にALTの先生を増やすことは英語教育改革の定石です。現在では私学財団でもJET(http://jetprogramme.org/ja/organisations/)を通してALTの派遣を行っています。適切に申請をすれば、ALTの人件費は私学財団が負担してくれます。私の学校には3名のJET ALTがいます。

効果的な英語学習について

 英語を英語で教える時代の英語学習法の要は、できるだけ毎日英語を使うことです。日本の公用語は日本語ですから、家庭であるいは会社で(特別な場合を除くと)英語を使う機会はありません。そのため留学生を積極的に受け入れるご家庭が最近は増えているのです。英語が一通り使えるようになるには3000~4000時間かかると言われています。これに従いますと365日11時間勉強すると1年で英語が使えるようになります。この時間数を確保するのは並大抵のことではありません。2年に伸ばしても一日5時間以上です。しかし今後は小学校3年生から英語に触れますから、高校3年生までの10年で毎日1時間程度勉強すればよいということになります。1時間ならば、他の科目の勉強もありますが、どうにかなりますね。特に入門期は音声面に力を入れて中学校ぐらいから文法もしっかりと学んだ方がよいと思います。

1 2

堀切 一徳(ほりきり かずのり)

郁文館夢学園英語科教諭

1983(昭和58)年3月、東京学芸大教育学部中等教員養成課程英語科卒業、1985(昭和60)年3月同大学大学院教育学研究科修士課程(英語教育専攻)修了、1986(昭和61)年4月郁文館学園英語科専任教員奉職。以降、33年間郁文館で英語教育に携わる。現在、郁文館独自の教育=夢教育(学力・人間力・グローバル力)を推進する夢教育推進部部長。

おもな著作に、『TOEFLテスト公式問題で学ぶ英文法』(2000[平成12]年、大津由紀雄氏・直井一博氏との共著)。 

horikiri

▼『堀切 一徳』の過去記事を読む

【2018/7月】英語の文法にこだわる

【2018/5月】効果的な英語指導法とは

 

   ≫さらに読む