【大村伸介】ギャングエイジの3泊4日 – 最終章

 すっかり秋めいてまいりました。運動会、文化祭などは一段落というところでしょうか。

 長女の中学校の運動会は少雨の中決行でしたが、次女の小学校の運動会は雨天中止、代替日も雨天中止…。結局、演技種目を体育館で行い、残りのプログラムは土曜活用の短縮プログラムにて何とか実施…。長男の幼稚園の運動会にいたっては、開始30分、長男が組体操をしている最中に集中豪雨…。親御さんは皆感動で泣くのですが、涙なのか雨なのか分からない状況の中、何とも記憶に残る運動会になりました。もちろん、残りのプログラムは短縮ながらも代替日に実施されましたが、雨の中の運動会というのもなかなかオツなものです。

「雨の中、大変だったけど、頑張ってやりきった」

「顔がびしょびしょに濡れたけど、それはそれで面白かった」

そんな感想を長男はじめ園児たちが口にしていました。

 雨といえば、先々月から取り上げているチャレンジ合宿でも雨に泣かされたことがありました。先月に紹介しました野外プログラムの3日目が大雨…。急遽、ほぼ同様のプログラムを室内で行い、キャンプファイヤーはキャンドルに変更。夜になっても雨足が衰えず、安全を優先して室内に200名ほど収容してそのまま寝てもらいました。子どもたちにとってはさぞ残念だっただろうと思いきや、これはこれで楽しかったようで、前日の豪雨が嘘のように晴れ渡った能登島を笑顔で後にしていきました。

「雨だから楽しめない」

「運動会は晴れているべきだ」

ひょっとしたら、これらは大人が勝手に作り上げている思い込みなのかもしれないですね。

「志」の探究

 先月はメタ認知能力の育成にスポットを当てたプログラムを紹介しました。今月は、この合宿のもう一つの柱でもある、いわば人生のOSともいえる「志」の探究についてお話しします。

 合宿の2日目、3日目に未来作文なるものを書き上げます。ここでの肝は、

・ 将来なりたい職業、もしくはなりたい人物像

だけではなく、

・ 何のためになりたいのか

・ その職業についたりなりたい人物になって、何がしたいのか

を明文化するところにあります。そこに言うなれば、社会性を持ってもらうことが狙いです。弁護士になるという勉強の目的は、弁護士になった時点で達成してしまいます。これは目的ではなく、目標です。では、

「その先にある目的は何なんだろう」

という問いかけを子どもたちに行います。

「困っている人を助けるため」

「笑顔で溢れる世界をつくるため」

案外、子どもたちは素直に答えます。その目的を達成するために、ある人は弁護士を選び、ある人は医者を選び、またある人は警察官を選ぶ、いわば職業は、その目的を目指す通過点に過ぎないのだということを分かってもらいます。そうなれば、その前段階の受験も然り。なりたい自分から逆算をして、今をどう過ごし、どう頑張るのかをイメージし、これも明文化します。

 逆算はこれだけではありません。将来なりたい職業、もしくはなりたい人物像になった年齢や気持ち、そして4年生である自分へのアドバイスも考えて明文化します。

「実現したとしよう。どんな声が聞こえる?どんな風景が見える?」

「実現した自分から今の自分を見たとしたら、どんな風に見えるかな?」

こんな関わりを通して、子どもたちはなりたい自分像をイメージしながらワークに取り組んでいきます。

 これが「未来作文」たるゆえんなのですが、驚くのは、気持ちの部分です。

「医者になれてみんなに喜んでもらってうれしいです。まだまだ困っている人を救い続けるぞ!」

「私の作ったケーキをみんながおいしいといってくれます。これを世界に広めたいです」

「すごくやりがいを感じています。でももっとみんなに喜んでもらえるような電車を開発します」

そうなんです。みんな、すでに次の展開を書いているんですね。未来の自分がまだまだ可能性を秘めていることを感じ、そして次の通過点を目指しているのです。

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大村 伸介(おおむら しんすけ)

(株)成基総研 コーチング室 室長

集団指導塾を経て、2004年株式会社成基入社。

教室長、エリアマネージャー、本部長補佐、副本部長を歴任。

現在は、教育コーチング、パパママコーチングセミナーのトップ講師として教職員研修、保護者講演会等で全国を飛び回る。

日本青少年育成協会認定上級教育コーチ・認定A級トレーナー、主任研究員

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