【大村伸介】仏つくって魂いれず

3ヶ月に渡り、小学校4年生が参加する弊社のチャレンジ合宿について取り上げました。この秋も全国各地で研修、講演会、打合せなどを通してお会いしましたが、大いなる関心をお寄せいただきまして、感謝します。

みなさま、様々な感想を口にしていらっしゃいましたが、異口同音に、

・メタ認知能力を高めること

・「志」をもつこと

・思い込み、信じ込みを外すこと

この3点の重要性を痛感されたとのことでした。

先生方や保護者対象の講演会・研修会でもその重要性をお話ししていますが、生徒向けの講演会やセミナーの依頼も増えてきておりまして、関心の高さが窺えます。

割れる意見

関東圏の校長先生方がおっしゃっていましたが、学校説明会の場だけではなく、電話で受験生の保護者からこんな問い合わせが最近増えているそうです。

「そちらの学校の指導は、新しくなる大学入試改革にどのように対応されているんですか?」

中学受験や高校受験における受験校選びが、来る大学入試改革とますます密接に連動しているばかりか、保護者の情報収集もますます活発化してきています。

そんな中、大学入試センター試験に代わって2021年1月に始まる「大学入学共通テスト」に向けた試行調査(プレテスト)が、昨年11月に続き行われました。2回目の今回は、運営体制などを確認するため、2日間の日程で本番と同様に大学など延べ528校が会場となり、1851校の高校2、3年生約8万4000人がテストに臨んだそうです。

直後に訪問したある学校の先生がこんなことをおっしゃっていました。

「国語の記述式問題は模試なんかでも経験していますが、今回は問題の量が多く時間制限ギリギリという生徒がほとんどでした。結局、従来の情報処理能力を試す問題の域は出ないので、今までの勉強で大丈夫って言ってやったんですよ。だいたいアクティブラーニングなんていうのは、生徒同士で議論させたところで時間の無駄が多すぎる。だったら、教師が教えて、それを記述なり、分析の仕方なりを叩き込んで、再現させることのほうがよほど有用性が高いではないですか」

その次に訪れた学校の先生はこうおっしゃいました。

「今回は特に複数の資料の読み比べなど複雑な問題が多く、従来のセンター試験対策では通用しなかったようで、みんな疲れ切っていました。分析方法などを教えることも大事かもしれないですが、それよりも生徒同士でトライアル・アンド・エラーを積みながらも、同年代の視点を共有する方が、効果が上がると踏んでいます。実際に授業をアクティブラーニング型へ切り替えた教員の中で、そのトライアル・アンド・エラーをしっかりリフレクションしている教科の生徒は、それがすごく役に立ったと言っていました。何よりも感心したのが、あいまいな採点基準が公表されていましたが、それを基に自己採点を行えていたことですね。こうなると、私たち教員側も勉強になることが多いんですよ」

どちらが正解であるのか、という議論は脇に置いたとしても、ほぼ同じ地域内で拮抗する学校の先生方の意見が真っ二つに割れていることに驚きました。同時に私も三人の子を持つ親、もしお世話になるとするならば、さて、どちらが良いのか…何とも考えさせられました。

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大村 伸介(おおむら しんすけ)

(株)成基総研 コーチング室 室長

集団指導塾を経て、2004年株式会社成基入社。

教室長、エリアマネージャー、本部長補佐、副本部長を歴任。

現在は、教育コーチング、パパママコーチングセミナーのトップ講師として教職員研修、保護者講演会等で全国を飛び回る。

日本青少年育成協会認定上級教育コーチ・認定A級トレーナー、主任研究員

ohmura
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