編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

いろんな塾のいろんなイマが見えてくる

【私塾REAL】vol.21 二代目として塾改革も間近やれることなら何でもやりたい!!

 父から塾を受け継いで15年目、若竹綜合学園の佐々木肇塾長は、様々なチャレンジのもとに、人材が少なくても稼働できる自立型塾を目指して塾内改革中だ。創立以来、住宅街の真ん中に教室はあるが、今後新たな教室展開も模索していく。残暑の中、佐々木肇塾長に市原市で取材した。

2004年から塾を継承して15年目

千葉県市原市「若竹綜合学園」
佐々木 肇(ささき・はじめ)塾長

千葉 塾の沿革について教えてください。

佐々木 中学の教師、幼稚園園長をしていた父が1980年に創立しました。1982年には学童保育科とピアノ科を増設。1986年には送迎車の運行を開始。1998年から高校部門を本格的に始動しました。

 父の塾を手伝う前は、一般企業で英語の教材販売と英語指導を三年ほどしていました。その後塾に入り、指導方法で父と議論することがたびたびありましたが、【生徒のために丁寧に指導する】という本質はずっと変わらず続けてきました。ただ、集団指導だけの時代ではないので、私は個別指導部門も新たに作りました。

夏期合宿

 2004年に塾長になりまして、受験生以外を週二回にしたり、除夜の鐘特訓や夏期合宿、そして社会科見学などのイベントを強化したりしました。2007年からは個別指導部門(サプリックスコース)、2009年からは天神コース(映像授業コース)を併設しました。私は、特訓コースや最新の教材やツールに興味がありまして、2010年からEゼミ・サタゼミ、2013年にはイメトレといった特別講座を開設しています。イベントはほかに、クリスマス会、進学お祝い旅行、マレーシアプチ留学などです。基本的に≪机上ではできない体験≫を“学び”に繋げるように企画しています。

自立型授業への転換を図り人材不足を克服したい

千葉 現状の課題と今後の方向性について教えてください。

佐々木 やはり講師不足ですね。卒業生を中心に大学生を採用していますが、優秀な学生は都会に出るので、どうしても家族経営的になってしまいます。ですから現在は少しずつ自立型授業への転換を図っているところです。

 私は父から塾を受け継いだ時、本当の学力を生徒に身につけさせたいと強く思いました。しかし保護者の要望通りに教えすぎると使えない学力が生徒についてしまうのです。どうやったら本当の学力向上が可能なのか?

 それには教えたいのを我慢に我慢をすること、つまり《教えすぎないこと》が結果的に自学力を育み、生徒の将来につながると思って今までやってきました。今の私の授業スタイルは、最初の15分でオリジナルのパワーポイントを使って説明をしたのち、Eトレなどを使用した演習時間で自学をする形です。生徒たちは私の大まかな説明を聞きオリジナルのまとめプリントを仕上げた後、もう一度その単元の復習をして知識をインプットし、小テストを受験することでアウトプットの訓練までも出来る形です。その結果、定期テストの大幅点数アップと共に、第一志望校合格は常に95%以上をキープしています。一般的に塾は“教えてもらう場所”と思われがちですが、一見それに矛盾するような指導を極めてみたいですね。

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