先進のロボット教材で身につける、「プログラミング的思考」とは

2020年から小学校でプログラミング教育が導入されることが発表され、一躍教育現場において「プログラミング」が注目のキーワードとなった。今回はプログラミング教材、そしてさらに進化したロボット教材の現状について紹介する。

教育現場でも誤解されがちな「プログラミング教育」の趣意

今年4月、文部科学省から「小学校のプログラミング教育の必修化を検討する」との発表があった。その後、5月から6月にかけて「小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成とプログラミング教育に関する有識者会議」が3回にわたって開かれ、6月16日には「議論の取りまとめ」が報告されている。

その報告書でも触れられていたが、まだ「プログラミング教育」と聞いても、一般の人はもちろん、教育現場でもコーディング(プログラミング言語を使った記述方法)を覚えることと勘違いしている人が多く見受けられるようだ。実際の狙いは、あくまでも「プログラミング的思考」を育むことと文科省も言っており、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号をどのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけばより意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」こそが、プログラミング的思考だと定義している。要約すれば「論理的思考によって課題を発見・解決できる力」をプログラミングを通じて学ぶ教育とでも言ったところか。

また同報告書では、小学校だけでなく、高校までに段階を経て身につけるべき知識・技能の目標が設定されている。

【小学校】身近な生活でコンピュータが活用されていることや、問題の解決には必要な手順があることに気付くこと。

【中学校】社会におけるコンピュータの役割や影響を理解するとともに、簡単なプログラムを作成できるようにすること。

【高校】コンピュータの働きを科学的に理解するとともに、実際の問題解決にコンピュータを活用できるようにすること。

今回のプログラミング教育にかかわる議論は、むろん2020年の新しい教育課程における実施を目指したものであるが、本格的な実施にはまだまだ課題も多い。ICT環境の整備も大きな課題のひとつで、とくに小学校では普及が進んでいないノート型コンピュータやタブレットの導入、無線LAN環境の整備、安全性の確保されたネットワークの構築など、最低限のICT環境の構築が必要となってくるだろう。

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