先進のロボット教材で身につける、「プログラミング的思考」とは

30年後の明るい社会を見据えたロボット教育シンポジウム

WROの開催目的は、参加する子どもたちの「創造性、問題解決力、論理的思考の育成」であるが、これはICT教育が目指す方向性とも一致しており、このことからも、プログラミング教育は、広い意味でのICT教育の一環であることがわかる。そして目的が同じであれば、現状抱えている課題も同じ。未来の科学者・技術者を育てるためには、まず優秀な指導者・教育者の育成が急務である。NPO法人WRO Japanでは、指導者育成も含めた様々な活動の広がりを目指し、プログラミング教育に関する国内でのシンポジウムを積極的に行っている。

今年7月23日(土)にも東京都千代田区の科学技術館でWRO Japan主催の「第9回科学技術におけるロボット教育シンポジウム」が開催された。同シンポジウムは、ロボット教材を使った科学技術教育を行っている指導者、支援者に対する情報発信、発表および情報交換、交流の場であり、それによって指導者の増加、レベルアップを目指すものだ。小林顧問も「30年後の明るい社会をつくりだす今の青少年を育て、鍛えていくのは、指導者、支援者のみなさんです。未来づくりに向かって活動をともに推進する仲間が増える機会となることを期待しています」と話す。

最先端の技術は常に進化し続け、気が付けばすぐに“最先端”ではなくなってしまう日進月歩の世界。技術の進化は人間の生活環境を豊かで便利なものにしてくれるが、その裏側にどのような仕組みが存在し、機能しているのかを忘れてはいけない。それらは決して便利な“魔法の箱”ではなく、人間の叡智や技術が結集されて生まれたものであることを子どもたちに気付かせることも大切だ。そして、その大きな役割を果たしているものの一つがプログラミングであることも。

7月のシンポジウムで、ある高校の先生が以下のような内容をレポートにまとめていた。

「授業中にちょっとした課題を出してアイデアを提出させても、なかなか素晴らしいアイデアは出てこない。素晴らしいアイデアが出てくることを目的とするのではなく、素晴らしいアイデアを出すためには、幅広く深い知識や経験が必要であることに気付かせ、生徒たちの様々な分野の学習に対するモチベーションを引き上げることが出来ればよいのではないか」

プログラミング教育、そしてICT教育といった新しい学びのスタイルを通じて、従来の学びに新しい視点が加わることは、子どもたちに新鮮な“気付き”を与える大きなきっかけになるはずだ。

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第9回科学技術におけるロボット教育シンポジウム

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