編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

【特別対談】1000教室間近の京大個別会 孝橋一代表と知る人ぞ知る必勝ツール『OK!学習法』の畑山篤代表の塾生き残りを探る本音対談

 今回のダーツの旅は、1000教室間近の『PICOそろばん』と『PICOあんタブレット(PICO式暗算ABCタブレット)』を展開する京大個別会の孝橋一代表と知る人ぞ知る究極の自律学習法『OK!学習法』の志学塾畑山篤代表をお呼びしての教育対談。ノウハウなので詳細は公開できない部分もありながらの赤裸々な本音対談でもある。近未来の塾のあり方が見えてくる話の展開に興味津々・・・。

進学塾受難の時代ではない?!

千葉 本日は、『PICOそろばん』を展開する京大個別会の孝橋代表と『OK!学習法』を提唱している志学塾の畑山代表の対談ということでよろしくお願いします。

孝橋 よろしくお願いします。畑山先生のノウハウはなかなか公開できないものだと思いますが、素晴らしい指導法ですので、是非皆さんに知っていただきたいですね。

畑山 よろしくお願いします。PICOはつねに新しい試みをしておられて、今回もそろばんアプリ『PICOあんタブレット』を開発してタブレットで使えるということでとても楽しみです。

千葉 まず、「進学塾受難の時代」ということで、少子化もあり全国的に進学塾の生徒数が減り、大手塾も習い事を全教室で開講したりしていますが、これについてどう思われますか?

孝橋 私は進学塾受難とは思いません。従来の受験ではなく、学びへの情熱を支援するというくくりで考えれば、大変塾の追い風になっていると思います。学ぶ人たちの層が広がっており、学び方やツールも多様化しています。学ぶ目的も受験や就職に限らず、目に見えないものへの探究という深い目的を追いかける人も増えてきました・・・畑山先生のところは集客についてどうしていますか?

畑山 全国的にDMもチラシも効かないといいますが、当塾ではつねに100名の名簿を持ち、年に5~6回はDMを発送して、体験イベントなどを行っています。『OK!学習法』はまず体験したり見学してもらわないと理解できないものですから。

千葉 口コミとかではないのですね?

畑山 一回のDMで毎回10本は希望が入りますね。10 / 10ではありませんが、良かったと思ったら口コミができます。部活両立コースや自習室など自分に合った空間と時間で学べば全国の難関大学受験も可能です。

千葉 生き残るには、やはり学校の先生的な気持ちで生徒指導していてはダメなのでしょうね?

孝橋 塾で生徒指導する(教務)だけでは無理でしょうね。自塾の強みを生かして顧客創造し、マーケットの状況変化に合わせて教育サービスを再構築する、そして雇用を増やし、税金を払っていくことが、企業としての塾の使命だと思います。

千葉 社員にそのような意識改革を促すことが最優先課題ですね。今からでも可能な事をやるべきだと思います。また、人材の確保と育成も課題ですね。

塾ルネッサンスの三大発明とは?

千葉 さて、これからの塾はどうあるべきだと思いますか?

孝橋 今「塾の自信と誇り」をテーマに色々と次の方向性を模索中ですが、基本的には「そろばんキッカケの強い未来」を創造するのがPICOそろばんの使命であると考えています。

 また、私は「塾ルネッサンスの三大発明」は、畑山先生の『OK!学習法』と『PICOそろばん』そして『AIロボット』だと思います。

畑山 恐縮です。手前味噌ながら、『OK!学習法』は究極の自律学習法だと思っています。塾で幼児から大人までの自律型指導が可能です。

孝橋 畑山先生ありがとうございます。良いものなので是非たくさんの方に知っていただきたいですね。PICOは究極の右脳教育です。そろばんがきっかけで、塾の中に強い習い事部門が立ち上がり、生き残りが容易になります。

千葉 最後の『AIロボット』ははじめて聞きますが、開発中ということでしょうか?

孝橋 はい。現在開発中で、秋にはパイロット版が披露できる予定です。これは究極のICTです。双方向のAIロボットで『人件費革命』が起きます。

千葉 究極の自律学習法である『OK!学習法』ですが、幼児から大人までの指導だと、継続が最大のテーマになりますね?

孝橋 これまでは高校受験がメインの塾が全国的に多く、地域一番塾はほとんどが中学1~3年生がボリュームゾーン、そして中3の受験生の合格に向けて最大の情熱を傾けて指導してきました。

畑山 しかし問題は、いかに中3生を高校部として塾に残し、大学受験までの3年間の学費をいただくかがポイントです。

孝橋 そのポイントですが、中3生の青田買いとして小学生を確保することが最大の課題ですね。だから習い事なのです。その習い事でそろばんが一番取り組み易いのです。

千葉 人材は近隣の主婦、場所は塾の空きスペースを使い、小学校低学年から指導する・・・。

孝橋 そうですね。これまで私立中高受験の塾は月謝が高いのが当たり前でしたが、習い事は平均月謝が7,000円+検定費です。習い事を3つしていれば、それを塾に集約させて21,000円の月謝をいただけばいいし、講習費はまた別です。大学入試部門だと63,000円+講習費が全国平均でしょうか。

畑山 『PICOそろばん』を使うのが『真田丸戦略(出城)』だとしたら、『OK!学習法』は自律型戦略ですね。孝橋代表がいつもおっしゃる「習い事部門は鉱脈」というものを説明してください。

孝橋 わかりました。塾発想の小学部では小学生は全く動きませんが、習い事なら動きます。習字・そろばんという習い事は昔就職系でしたが、現在はスポーツ系・音楽系・タレント系・英会話系とどんどん広がっています。そんな中で塾に近い学習系としてKUMONが出現しました。これをお手本としてビジネスモデルを構築し、KUMONの隣に教室を出せば鉱脈を見つけることができるのです。塾を移動させるのではなく、KUMONの隣に習い事(PICOそろばん)のサテライト教室を出す、それが真田丸戦略なのです。

畑山 大卒の親が極端に少ない地域ではどうでしょうか? 所得は低いけど生ウニはいつも食べてます(笑)

孝橋 いいですねえ(笑) 子育て世代向けに「大学にお子さん行かせて豊かな生活を実現しましょう」という啓蒙活動も必要かもしれませんね。学びの延長線上に塾があれば、幼児から大人までの指導は可能になると思います。

畑山 『OK!学習法』にはまった子は色々な試練を自分で乗り越えるので、新たな教育ニーズを捉えることができる可能性が高いと思います。

孝橋 そろばんの指導をする主婦は比較的楽に集めることができます。塾の中高生の指導では色々なツールをアウトソーシングできる時代でもあり、組み合わせさえ間違えなければ、塾はこれからも地域で生き残っていけます。

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