【出口 汪】新しい国語の学習方法

塾における国語の現状

どの塾も国語での集客、指導に苦労している現状がある。子供たちの多くは国語を受講しても仕方がないと考えており、講師の方もただ問題を解かせるだけで、それを一貫した方法で説明することができないでいる。ましてや高校生、大学受験レベルになると、問題を論理的に説明できる講師はそう多くない。そこで、まったく新しい国語の学習方法を提案する。塾の経営者、講師の方々はぜひ利用してほしい。

なぜ国語は勉強しても効果がないと思い込んでしまうのか

予備校や塾の講義では、講師の説明が見事なほど、生徒は分かった気になるだけで、実はあまり学力が身についていないことが多い。学力を定着させるには、講義で理解したことをもう一度頭の中で整理し、別個の問題を解いて確認する必要がある。なぜなら、国語は初めて見る文章を自分ひとりの頭で論理的に読み取らなければならないからである。しかし、実際には学校においても生徒は先生の説明を鵜呑みにし、板書を写すだけで満足しがちである。そして、それをそのままテストに書くことで、中間テストや期末テストを得点することはできるが、初めて見る文章を読み解く学力はついていないのである。予備校や塾においても事情は同じで、講師の説明に納得したところで、本当の読解力が身につくわけではない。

一方、国語の参考書、問題集で自学自習する場合でも、なかなか効果が得られないことが多い。なぜなら、そもそも参考書、問題集の解説を理解できないことが多いからである。解説を正確に、深く理解するには、すでにかなりの読解力が身についていなければならない。読解力のない生徒がいかに自学自習したところで、結局内容を理解していなかったり、誤読をしたりしてしまうことが多いのだ。その結果、国語は勉強してもあまり効果がないと思い込んでしまう。

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出口 汪(でぐち ひろし)

関西大学大学院博士課程単位修得。代々木ゼミナール、東進ハイスクールの講師を歴任し、「国語の文章を論理的に読解する手法」を授業に取り入れ、一躍カリスマ講師としての人気を博する。その後、1993年には「総合予備校S.P.S」を、2000年には教材開発・出版を目的とした「水王舎」を設立する。2003年に発行した「論理エンジン」は、国語を感覚的に解くのではなく、筋道を追って論理的に解くことの重要性を説き、全国公立私学250校以上が採用するなど、大ヒットを記録する。広島女学院大学客員教授、基礎力財団評議員。著書『はじめての論理国語(水王舎)』『出口先生の頭がよくなる漢字(水王舎)』『知っているようで知らない夏目漱石(講談社)』など著書多数。

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