編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

【ビジュアルビジョングループ】時代に合わせた事業の多角化で目指せ400年企業

 ビジュアルビジョンは学習塾だけでなく、私学や介護、そして不動産や飲食など多彩な事業を展開している。ニーズを捉えた事業展開ということだけではなく、社員が色々な現場で働くことができるというメリットもある。マイナスをプラスにする経営力とは何かを柱に、多角化成功の要因について、井沢隆代表に取材した。

多角化成功の要因とは?

千葉 まずグループの概要について教えてください。

井沢 法人設立は昭和51年(1976年)で、資本金は現在7億8,600万円、従業員数は2000名です。売上高は86億2,000万円で税引前利益は11億9,000万円となっています。

 塾部門は、「こうゆうかん」「THE義塾」の2つ。介護部門は「けあビジョン」「けあビジョンホーム」「サービス付高齢者向け住宅」「willビジョン」の4つです。不動産部門は「株式会社ビジョナリー」と「株式会社ケイアンドアイ」の2つ。教材部門は「株式会社ビーケア」、料飲部門のブランドは「にき亭」「青羅」「井ざわ」「WAダイニング」の4つです。学校法人は「ビジョナリースクール」で「翔凜中学校」と「翔凜高等学校」、そして宮城県の「東陵高等学校」です。社会福祉法人は「カーサミナノ」「フレンドリー」「チャイルドスクエア(そしがや・むさしうらわ・仙台六丁の目元町・仙台荒井南・浜松・花川)」などとなっています。グループの総資産額は211億2,000万円です。

千葉 介護関係では自前の施設を準備してからの申請になるので大変なのではないでしょうか。

井沢 そうですね。大変ですが、社会から必要とされる仕事なので、ニーズに応えて少しずつ増やしていければと思っています。

千葉 グループホームなども運営されているのですね?

井沢 はい、グループホームの施設は現在全国に30から40あります。常に人員を募集して適正な運営を行っており、おかげさまでご好評をいただいております。認可保育園も全国各地にできてきておりますが、これは資産というより作れば作るほど負債が増える感じで・・・しかしこれらは一種の社会貢献でもありますから、まだまだ頑張りたいと思っています。

千葉 多角化成功の要因について教えてください。

井沢 新規事業で社員の皆さんとすぐに親しくなることはできませんが、お互いに理解し合えて心がプラスになれば、社風もグループ全体に自然となじんでいきます。私は今まで一度も給与待遇や福利厚生を下げたことはないのですが、それだけでなく、上から目線にならないよう皆さんの中に入っていって、「井沢なら一緒やれる」「井沢だったら任せられる」という気持ちになっていただくことが一番大事なことなのではないかと思っています。

好調な食堂事業とは?

千葉 グループでは、教育、介護、不動産、料飲と4つの事業がありますが、現在特に注目すべき事業はありますか?

井沢 貸しビル業や太陽光発電も手がけており、自前で2万坪の土地で一基10メガワットの発電をしていますが、こちらも投資額が10数億なので、まだ2カ所です。意外にも好調なのは、介護食堂と学校食堂で、当社グループの料飲部門のスタッフで和洋中の本格的な食事を提供しています。レストラン部門は3年前には赤字だったのですが、現在は利益が売上の10数%は出ています。冷凍ものは使わず、職人を育成しつつ今後も少しずつ広げていきたいですね。

マイナスをプラスにする経営力を高めたい

千葉 東京オリンピックを控えた今、ビジネスシーンにおいても様々な影響があると思いますが、特に際立った点があれば教えてください。また、2020年以降気をつけなければならないことは何だと思いますか?

井沢 不動産が好調なのはオリンピックまででしょうね。それ以降は分かりません。どうなるのでしょうか?

 ビジネスとしては、特にオリンピックだからということではなく、マーケットの適正な判断で展開したいと思っています。求められるニーズがあれば具体化するということです。

千葉 埼玉県の景気動向を背景として、今後どのような新規事業が見込めると思いますか?

井沢 ショッピングセンターなどの貸しビルも手がけていますが、数値だけでなく、地域に求められて出店し、有り難いと感じてもらえることが大事だと思います。投資額が高いほど慎重にならなければいけませんが、最初はマイナスですから、それをプラスにする経営力を高めていきたいと思います。

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