【クレファス】ロボットが日本の理数系人材を育てる。

クレファス

学習塾では本格的な受験学習が始まる前の年長・小学校低学年を対象にした“習い事教室”を併設し、楽しく学ぶ体験をその後の入塾へとつなげるケースがある。英会話、そろばん、思考力パズルなど、バラエティに富んだラインナップが並ぶが、最近一際注目を集めているのがロボットの製作やプログラミングを教材とする科学教室の存在だ。その先駆け「crefus(クレファス)」の最先端の授業を取材した。

ロボットの組み立てやプログラミングで科学の面白さを学ぶ。

 今年の4月「小学校におけるプログラミング教育の必修化を検討する」と文部科学省から発表された。また総務省でもIT人材の不足解消を目指し「2025年までに新たなIT人材を100万人育成する」との方針が打ち出されている。にわかに「プログラミング教育」が時代のキーワードとして取り上げられるようになった。こうした背景を受けて大きな話題を集めているのが、株式会社ロボット科学教育が展開する「クレファス」だ。

 ロボット教材を使って組み立てやプログラミングなどを行う体験型のロボット科学教育「クレファス」は、北海道から沖縄まで全国に67教室を展開している(平成28年11月現在)。プログラミングも含めた昨今の理数系への関心度の高さもあり、ここ数年で教室数は順調に増加。ロボットという教材がまだ珍しいので、特に学習塾が低学年対象の習い事のきっかけとして導入し、競合との〝差別化〞を図るケースが目立っている。実際にクレファス67教室のうち直轄が18教室あるが、残りの教室の約8割はフランチャイズとして学習塾が運営しているという。

 「クレファスの考える学習とは〝知の発散〞です。子どもたちは興味あることには時間を忘れて取り組み創造します。その時に必要なことが今まで学んだ知識です。その時に知識が足りないと感じた時自ら勉強の必要性を感じると思います。ロボットを思い通りに動かすという目的のために子どもたちは知らず知らずのうちに難しい原理なども学んでいます」とロボット教材のメリットを話すのは、(株)ロボット科学教育教室統括部の足立寛幸部長。子どもたちはロボットを通じて、科学の面白さを体験的に知ることになるのだ。

子どもにも大人にも人気。最新のロボット教材は世界標準のレゴ社製。

 最近でこそロボット製作を売りにする教室がいくつか出てきたが、設立から既に13年の実績を積み重ねてきたクレファスは、その中でも先駆的存在と言える。蓄積したノウハウを生かしたオリジナルカリキュラムは、幼稚園児から高校生までを対象に500以上を数え、圧倒的な充実度を誇っている。

 またクレファスの最大のポイントは、レゴ社の〝世界標準〞のロボット教材を使用していることだ。レゴブロックは子どもたちはもちろん、保護者にとっても昔懐かしい馴染み深いものであり、そのレゴ社の教材というだけでも安心感や信頼性につながる。実際にクレファスで使われている「レゴ®マインドストーム®EV3」と「レゴ®エデュケーションWeDo2.0」は、世界の教育現場で広く認められているロボット教材だ。特にレゴ社とマサチューセッツ工科大学とで共同開発された「レゴ®マインドストーム®EV3」は、世界中の5万を超える教育機関で採用されている。生徒たち自身が組み立てて、プログラミングして、動かせるロボット教材は、もはや道具ではなく「考具」とも呼べるものであり、子どもたち一人ひとりが自分で考えることで成長できる環境を実現している。

 とはいえ、クレファスに通う多くの生徒たちには「勉強させられている」という感覚はない。ロボット教材に集中し、楽しんで組み立てているうちに、自然と理系分野に関する幅広い知識が身につくのだ。例えば小学校低学年のカリキュラムで、動物のロボットを作ったとき、その動物の生態系や生息する地域などにまで話題が広がる。知らず知らずのうちに生物学や地理学といった分野まで学んでいるわけだ。その多くが学校の授業よりもかなりの〝先取り学習〞になる。家に帰って突然「食物連鎖って知ってる?」と尋ねてきた子どもに驚いたという保護者エピソードも数多く聞かれる。

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