【大村 伸介】あり方からくる承認を!

長い休みが明け、皆様の学校にも生徒たちの元気な声が飛び交っていることと思います。昨年にも増して、猛暑というより酷暑の夏でしたが、お変わりございませんか。今夏も研修会や講演会で多くの先生方や保護者の方にお会いする機会がありました。紙面を借りまして、改めて御礼申し上げます。

私は今年も7月末から8月中旬まで、弊社の小学校4年生を対象にしたチャレンジ合宿に参加をしておりました。その様子は、ギャングエイジの3泊4日と題して、こちらでも3号にわたって紹介しました。

・第68号 https://shikyoiku.net/4082

・第69号 https://shikyoiku.net/4239

・第70号 https://shikyoiku.net/4310

今年も様々なドラマが生まれ、参加した生徒たちはひとまわりもふたまわりも大きく成長し、それぞれ帰っていきましたが、参加するスタッフたちもそれは同じです。関わる子どもたちの成長を目の当たりにし、

人はそれぞれ

人は自分の中に答えをもっている

人は育とうとする生き物だ

という教育コーチンググの根幹の重要性に改めて気づかされるわけです。

人はそれぞれ

この合宿には様々な校舎からやってきた生徒が、顔見知りではない生徒たちと同じグループを構成します。自己主張が激しい子もいれば、控えめで大人しい子もいますし、場に対して無関心という子もいます。そういった十人十色のグループを束ねるスタッフが、人はそれぞれというあり方をしているか否かは大変重要になります。それは同時に多様性の受容とも言えます。

そのようなあり方は、人をどう認知しているか、そしてどのように人に関わるかに大きく影響してきます。そして、その見方、関わり方は、グループの子どもたちにも伝播していきます。

「自分勝手だ」

「自分のことしか考えていない」

「でしゃばりやし、言い方がきつい」

こんな理由で、あるグループでは初日からここでやり玉にあがっているA君が孤立していました。一通りグループの意見というか愚痴を聞いた上でスタッフが返した言葉は、

「へぇ、みんなにはそう見えてるんだねぇ。正直にありがとうな」

でした。コントロールも説教もない、そこにあるのは、人はそれぞれというあり方からくる傾聴と承認だけです。

人は自分の中に答えをもっている

その上で、A君にどうあってほしいかをグループで話し合いました。

「でも、自分勝手だけど、自分の意見言えるのはすごいよな」

「言い方変えたらええんちゃう?」

「でも、いま思ったらそこまできつい言い方してへんかもな」

「おれらも自分勝手あったかも・・・」

そんな話し合いを経て、結論としては、

「ダメな時やいやな時はお互いにはっきり言う」

となりました。そしてそこに別のスタッフとともに少し離れた場所にいたA君が戻ってきました。

「みんな、A君に言うことあるんだよね。言えるようになったら言ってあげて」

そんな関わりをスタッフは選択しました。どこまでも子どもたちを信頼している証です。

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大村 伸介(おおむら しんすけ)

(株)成基総研 コーチング室 室長


集団指導塾を経て、2004年株式会社成基入社。

教室長、エリアマネージャー、本部長補佐、副本部長を歴任。

現在は、教育コーチング、パパママコーチングセミナーのトップ講師として教職員研修、保護者講演会等で全国を飛び回る。

日本青少年育成協会認定上級教育コーチ・認定A級トレーナー、主任研究員。

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▼『アクティブラーニング』の過去記事を読む

【2019/8月】自分を承認しよう

【2019/7月】怒らない自分になろう2

 

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