【出口 汪】論理と漢字の幼児教育

今こそ日本の教育を変えるとき

私は今、真剣に日本の教育を変えようとしている。今の子どもたちが大人になり、社会で活躍する頃には、AIやロボットによる社会構造の根本的な変化が訪れ、第四次産業革命の真っ只中にあることだろう。それなのにいまだに旧態依然とした詰め込み式の教育を固守していたり、新しい教育だと謳い看板だけを付け替え、その内実は何らの変化も見られなかったりと、教育界のこのような体質には驚くばかりである。

子どもたちの未来のために、そして日本の将来のために、今こそ教育を抜本的に立て直さなければならない。もちろん私一人の力では大きな変革を起こすことは不可能であろう。だから、同じ志を持った多くの教育機関や教育者たちの協力を得たく思い、同志を募っているのである。

水王舎の刊行物について

私が水王舎という出版社を立ち上げたのは、自分でメディアというものを1つ持っておきたかったからである。私には多くの人に伝えたい情報や世の中に流布させたい新しい教育がある。それらをたとえ世間に批判されることになろうとも、堂々と知らしめたい。そのためには自分自身の手にメディアを握る必要があったのだ。

9月末に、水王舎から私の著作物を9冊、同時に刊行した。これらはすべて戦略的な意図があっての出版である。出版不況の今、本自体の売上で採算を取ることは非常に困難な状況にある。他の何かとタイアップを行ったり、コラボレーションを行ったりして売り出すことをしなければ、あるいは戦略的な販売企画がなければ、たちまち経営は行き詰まってしまう。

「出口式みらい学習ドリルろんり」「出口式みらい学習ドリルかんじ」

今回刊行した「出口式みらい学習ドリルろんり」(年少・年中・年長版)、「出口式みらい学習ドリルかんじ」(年少・年中・年長版)は、幼児童教育を変革するという、明確な意図を持っている。これらは2歳児から使用可能であるが、既存のドリルでは言葉も満足に使えない幼児に「論理」を教えるなどということはなかった。また、今まで幼児はひらがなとカタカナのみを学習するものだとされていたために、幼児向けの「漢字」ドリルを書店で見かけることはなかった。しかし、今回刊行した2つのドリルは「出口式」の教育の中核をなすものであり、実際に私自身直営教室で驚くほど成果を上げているものなのである。

これら2冊と同時に「出口式頭がよくなるかん字トレーニング」(小学1年生・小学2年生版)の2冊も刊行した。これは書き取り中心の従来の漢字教育を脱却し、漢字を言語として習得することで、語彙力、思考力、作文力を同時に鍛えられるという画期的な一冊となっているはずである。そして、これら8冊のドリルは、全国でフランチャイズ展開を始めた「出口式みらい学習教室」を知らしめるという明確な意図を持っている。

1 2

出口 汪(でぐち ひろし)

株式会社水王舎 代表取締役


関西大学大学院博士課程単位修得。代々木ゼミナール、東進ハイスクールの講師を歴任し、「国語の文章を論理的に読解する手法」を授業に取り入れ、一躍カリスマ講師としての人気を博する。その後、1993年には「総合予備校S.P.S」を、2000年には教材開発・出版を目的とした「水王舎」を設立する。

2003年に発行した「論理エンジン」は、国語を感覚的に解くのではなく、筋道を追って論理的に解くことの重要性を説き、全国公立私学250校以上が採用するなど、大ヒットを記録する。

広島女学院大学客員教授、基礎力財団評議員。著書『はじめての論理国語(水王舎)』『出口先生の頭がよくなる漢字(水王舎)』『知っているようで知らない夏目漱石(講談社)』など著書多数。

morigami
▼『出口 汪』の過去記事を読む

【2019/9月】塾のあり方を改革する

【2019/8月】「察してくれない」時代に必要なコミュニケーション能力とは

   ≫さらに読む