編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

いろんな塾のいろんなイマが見えてくる

【私塾REAL】Vol.35 ロボットも人材 新しい学びを求める貪欲な個別指導塾

金融やビジネスコンサルタント、そして教材の訪問販売などを経験した伊藤隆一氏は、塾に関わるようになり、かつロボットとの出会いによって、一つ先の未来教育を夢見るようになり、それを実現したいと強く思うようになった。人間がずっと強く思い続けるとそれが叶う瞬間が訪れる…それが「ユニボ先生」との出会いだったのだ。新しい学びの可能性について、個別指導123の伊藤隆一 塾長(株式会社エデュコン 教育事業部顧問)に取材した。

 

山あり谷ありの経歴…

個別指導123 伊藤 隆一塾長

千葉 創業の時期ときっかけについて教えてください。

伊藤 私は大卒後に金融・不動産のトータルアドバイザーを業務とする会社に入り、証券関係の業務をしていましたが、バブルが崩壊して飯島綜研に移り、ビジネスコンサルタントとして旅館ホテルのコンサルタントで全国を飛び回るようになりました。1998年の長野冬季五輪では、商工会議所連合会の仕事があり、長野県を4つに分けた各支部に指導マニュアルを作成し指導して回りました。更に日本テレビの1時間番組「スーパーテレビ情報最前線」で和歌山県の老舗旅館の再建を取り上げてもらい、大きな反響がありました。

20代から先生などと呼ばれていい気になっていましたが、町田で取り組んだビジネスで借金を作り、学研の教材販売の会社に勤めて、7年間で3000万円を返済して37歳の時に独立しました。家庭教師派遣などもやっていましたが、利益があまり出ないので、訪販用教材の開発会社に入り医学部予備校や中学受験塾の運営を任され再建を成功させて独立、知人から塾の立ち上げ依頼もあったりして、数年後に自分の塾「個別指導123」を開校したのです。現在は神奈川県相模原市の淵野辺と東京都世田谷区の用賀の2校です。

 

「ユニボ先生」との出会いで新しい教育に開眼

千葉 指導のコースや学年、指導の特色などについて教えてください。

伊藤 わずかなスペースでも大手塾にはないきめ細かな指導ができるようにしたいのです。予備校や塾の内装を手掛ける英進工業株式会社の社長澤田氏と出会い、家・学校の次のやすらぎ空間としての教室づくりを一緒に行い顧問となり、それを用賀教室で表現しました。用賀教室の近くには三田国際やドミニコなどの私学があり、区立の生徒数700人規模の瀬田小学校や京西小学校をはじめ桜小学校のような900人規模の小学校が近隣にありますから、営業の仕方次第で塾の生徒数は増えると思っています。

千葉 学習支援型ロボットの活用について積極的であると聞きました。ロボットを扱ってみて利点や弱点などは見つかりましたか?今後活用するとすれば、どのような立ち位置で活用したいですか?

伊藤 ソリューションゲートの鈴木博文社長の監修のもとに、土日にロボット・プログラミング教室を運営しています。教材としてのロボットと、先生としてのロボットの可能性を確信していますので、今後はロボット先生でのFC展開も視野に準備していきたいと思っています。

千葉 「ユニボ先生」の評判はどうですか?

伊藤 普段、落ち着いて勉強させることが難しい子どもが、一度も席を離れずに集中して勉強するようになったことに驚いています。子どもは、ロボットを「先生」として見ているようです。

千葉 大人と子どものロボットに対する捉え方は少し違うのでしょうね。

伊藤 「ユニボ先生」と連動して生徒の学習状況をタブレットでモニタリングする仕組みも提供されています。すでに実証実験がほぼ終わり、1人の先生で、問題なく5人の生徒の指導ができることを確認できました。おそらく、8人から10人くらいまでは対応できるだろうと見ています。数人の生徒がユニボ先生でどのような学習ができるかモニタリングできることがわかりましたので。

千葉 地方の塾を取材すると人材確保が大変みたいですね。

伊藤 今、ロボット活用のパッケージでFC展開のしくみを考えています。成田空港で高齢の方が倒れたのを機に清掃をロボットに切り替えましたが、塾業界も今後はロボット先生が活躍すると私は確信しています。一般の生徒だけでなく、発達障害や学習障害の子にも学習支援型ロボットが有効であることは確認できているので、新たなニーズが得られると思っています。1月には福島市でFC校をオープンしましたし、他にもパソコン教室を運営する会社からFCの相談を受けています。

千葉 今後もっとロボットが人間の感情を認識して反応するようになれば、もっと活用範囲が広がるのでしょうね。

伊藤 プロ講師一人とロボット数台の組み合わせで個別指導塾が最高のパフォーマンスで運営される時代が迫りつつあり、この先進的なテクノロジーとアナログの融合を私たちは実現したいと思っています。

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