編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

私塾のトップに聞く:統括 齋藤 一憲 氏 【Pencilゼミナール/ 成績Apシステム】 神奈川県

【Pencilゼミナール/ 成績Apシステム】コロナ禍でも、地域密着でやる気を育てて、希望校実現!!

教育コンテンツメーカーであったTripleWin.Ltdが運営する地域密着型進学塾「ペンシルゼミナール成瀬校」は元々工藤学園というそろばん塾であった。地域の教育貢献のためそろばん塾に進学塾を加えて運営し、現在は5教室を展開。コロナ禍でも生徒や保護者の信頼を得て、「学びの価値」を伝え続けている。
全体を統括しつつ成瀬教室の責任者兼指導者として活躍する齋藤一憲(さいとう・かずのり)氏にインタビューした。

地域密着で小中高生を5教室で指導

千葉 展開地域と校舎数、生徒数と正社員数などを教えてください。

齋藤 神奈川県で伊勢原市、海老名市と二宮町で合計5教室。小学1年生から高校生250名ほどの生徒の指導を7名の仲間と運営しております。「やる気を育てる」「希望校実現塾」をモットーにして地域に密着した指導を展開しています。

千葉 現在もっとも力を入れている地域もしくは部門は何でしょうか?

齋藤 2020年1月に伊勢原市の成瀬校を移転しました。この教室は集団授業メインの指導スタイルから集団と個別のハイブリッドを目指しております。神奈川県の場合、公立高校進学をメインに考えると学校成績向上が重要となります。そのための通常指導は学校対応となるため、学校の授業進度に合わせた指導が必要になります。成瀬校は集団授業で単元導入や解説などをメインに行い、問題演習は個別に進み方が変化するので、名大SKYさんの映像コンテンツedu-plus+や個別対応のプリントなど、デジタルコンテンツを最大限に活用して生徒の学習状況に合わせた効果的な指導を行っております。また、高校生は弊社の映像授業「教科書ナビ」を用いた英語・数学の授業をメインに大学進学に向けての指導を行っております。

 

コロナ禍の12週間で学べたこととは?

千葉 コロナの第二波により、全国的に大都市を中心に感染者が増加傾向のところがあります(2020.9.14現在)が、どのような対策をしておられますか?

齋藤 弊社は政府の緊急事態宣言の発令前、政府からの2月末小中高校の休校要請の発出から生徒さんの安全を考え、通塾指導からオンライン指導に切り替えました。

まずは、人と人とが接触しないという考えに基づいたわけです。この態勢が12週間ほど続きました。

3月から5月の期間はオンライン指導に切り替えていた塾さんも多かったようですが、弊社ではオンラインの利点を生かすべく、フィリピンの日系企業と提携し、英語教師と当塾の生徒を結んで英語教科書の音読講座など、これまでになかった新たな指導スタイルが生まれました。

その後、学校再開の6月からは徐々に通塾を再開させてきましたが、まずは教室内の定期換気の実施、ソーシャルディスタンスの確保、生徒入れ替わりの際の机椅子の消毒を実施しています。また入室者の手指消毒、マスク着用、発熱者は通塾を控えていただくことの徹底などを実施しております。

このような「密」を避けるための措置を徹底するためには、保護者の方との連絡を「密」に取る必要があります。今ではLINE公式アカウントを使って塾生保護者の方全員とメール・LINEで連絡が取れるようになりました。

現在も感染者が増加傾向にあるので、今後も感染防止対策はしっかりと取りつつ、塾生の通学する学校や学区から感染者が出た場合は、学校と同様の休校措置が取れるよう備えをしております。実は通塾は再開しましたが、何割かの生徒さんは現在もオンラインでの指導を継続して受講していらっしゃる方もおります。

千葉 オンラインやリモートの指導を行う学校や塾が増えていますが、リアルとのバランスも大事になっています。どのような活用の仕方が望ましいと思いますか?

齋藤 弊社はオンライン指導の場合、名大SKYさんの映像授業eduplus+を使って指導をしておりますが、どうしても指導が一方通行になりがちですし、授業内での「あそび」の部分が減ります。つまり、生徒さんとのコミュニケーションですね。そこが少ない分オンライン指導の場合、授業はカリキュラム通りに淡々と進みますので、それぞれの生徒さんの習熟度、指導を受けた後の満足度を正確に測るのが難しいと感じています。

弊社の場合はオンラインでの演習中の「声かけ」、演習や小テストを「一斉」に行うことでの一体感の演出などで工夫をしております。その際の発話の内容や、弊社は高校生部門で「教科書ナビ」「写メQ先生」「RATIO」とデジタルコンテンツの提供も行っているので、以前から感じていることですが、「人がどう介在するか」ということが重要になるのではないでしょうか。

オンラインもリアルもコンテンツ・教材ありきの頼った指導ではなく、講師の熱意で生徒を動かす指導が求められるのではないでしょうか。

余談になりますが、オンラインやリモート指導の場合はインフラの整備も双方向で必要だということが、今回わかりました。

オンライン指導の場合、Zoomなど会議アプリの選定、準備、ご家庭へその紹介と準備、指導前の事前接続確認などが必要でした。またその一つひとつの段階で様々なトラブルや問題がありました。

弊社はデジタルコンテンツ提供部門もあるので、なんとか対応できたところがありました。

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