【大村 伸介】大人の学びも止めてはいけない

この号が皆様のお手元に届くころには、卒業式、終業式といったまさに1年の締めくくりの時期となります。

今年度は、新型コロナウイルス感染症による未曾有の事態がちょうど1年前の休校要請から始まり、現場における先生方のご苦悩やご苦労には頭が下がる想いをしております。原稿を執筆しております現在、11都府県を対象に緊急事態宣言が再度行われ、そしてその延長も議論されております。感染の状況等、報道を見ておりますと、厳しい状況が続いております。しかし、1年前の状況と大きく違うのは、この1年間で皆樣が創りあげられたノウハウが蓄積していることです。

先月号でも取り上げましたが、ICT等のインフラ整備は言うに及ばず、GIGAスクール構想も推し進められていますし、移動が制限される中でのオンライン・ミーティングやオンライン講演会も盛んに開催されています。そして、形態は変われど、コミュニケーションの重要性に変わりはないばかりか、リモートワークや在宅学習が進む中で、ますますその重要性が再認識されています。

もちろん、生徒たちへの対応が先決ではあるわけですが、その一方で、保護者向けの講演会や教職員向けの研修等、この1年で中止にせざるを得なかったとのお話も多くお聞きしました。ぜひ、これらの講演会、研修においてもオンラインを活用いただきたいのです。

 

オンライン保護者講演会

弊社が主催しまして、昨年の7月以降、断続的に保護者対象の『教育コーチング講演会』を行っています。参加者の満足度は、98.7%にも及んでいます。先月号でお話ししました、教育コーチングの入り口となる『傾聴・質問・承認等の各技法を用いて、クライアント(相手)のやる気や能力を引き出し、自立を支援するメソッド』の基本的なスキルの一部をお話ししています。

ウェビナーの形式をとっていますので、参加されている方の満足度をリアルタイムで知ることは難しいのですが、参加された方のアンケートを拝見しておりますと、皆様満足いただけておられます。その余勢を駆ってというわけではないのですが、ある自治体から相談を受けまして、この新型コロナウイルス感染症の状況下では毎年開催している地域の保護者向け講演会を断念せざるを得ない状況で、どうしたものかということでしたので、オンラインでの開催をご提案しました。

当初は初めての試みでもあり、準備など含めて不透明なことが多すぎ、二の足を踏んでおられましたが、告知に用いるチラシや申込導線など全面的に弊社でバックアップさせていただき、開催しました。ご担当の方が一番危惧されていたのが参加される保護者の方が果たしてタブレット等の端末から視聴できるのかどうか(受講される通信環境や操作方法)という点でしたが、結論から言いますと杞憂に終わりました。

既に学校では、オンラインでの保護者会やクラス懇談会、授業参観などに取り組んでおられることと思いますが、通常であればそれらの後に開催されていた講演会などもオンラインでの開催を検討されてはいかがでしょうか。先生方も含めて、私たち大人は子どもの情緒的サポーターであるわけですが、言うまでもなく一番は保護者です。その保護者に、正しいと思われる情報を提供し、そして子どもとの関わり方をもう一度考えていただくことが急務だと改めて感じています。

 

オンライン教職員研修会

こちらも昨年の7月以降、断続的に行っています。もちろんライブでの開催を希望される学校や自治体も多くありますので、開催時期を慎重に検討しながら延期等の措置をとり実施したものもありますが、当初のライブ研修をオンライン研修に切り替えられたところも多くあります。

研修に要する時間は2時間程度、なかには5時間を超える研修もあり、オンラインで果たして参加者の集中力が持つのか、と心配されていましたが、全て杞憂に終わりました。と言いますのも、教育コーチングの研修はインプットだけではなく、アウトプットをしながら、様々な実践をするワークが多いからです。

1 2

大村 伸介(おおむら しんすけ)

株式会社成基総研 コーチング室 室長


集団指導塾を経て、2004年株式会社成基入社。

教室長、エリアマネージャー、本部長補佐、副本部長を歴任。

現在は、教育コーチング、パパママコーチングセミナーのトップ講師として教職員研修、保護者講演会等で全国を飛び回る。

日本青少年育成協会認定上級教育コーチ・認定A級トレーナー、主任研究員。

ohmura
▼『アクティブラーニング』の過去記事を読む

【2020/1 月】『あり方』の認識がコミュニケーションを変える!

【2020/12月】表裏一体

   ≫さらに読む