【小林 尚】共通テストの歴史をたどる

今年から共通テストが始まりました。これまで長く続いてきたセンター試験の歴史は終わり、これからは「入試改革」に基づいた試験が導入されていきます。

この「入試改革」そのものには賛否含め多様な意見があるかと思いますし、私自身もYouTubeを中心にかなり意見発信を行ってきたと自負しています(共通テスト関連のゴタゴタを含め、このテーマで一番多くのYouTube動画を作ったのは私だと思います)。

しかし、今回はその賛否について物申すというよりも、一度歴史を振り返ってみる形で皆様に情報をお届けできればと思います。

実は、呼称の違いはあれどセンター試験(的なもの)の変更・改革が行われることは、これまでも何度かありました。そこで、共通一次試験時代から、今のセンター試験に変わるまでの約40年間の変遷をたどり、そして、時代と共に変わったこと、変わらなかったことを観察し、今後の入試がどう変わっていくのかを考える一つの指針とできればと思います。最近の情報については皆様もよくご存知かと思いますので、2015年あたりまでの変化をたどってまいりたいと思います。

 

大学共通第1次学力試験時代

共通テスト・センター試験は通称「共通一次」という名称からスタートしました。試験が実施された期間は1979年から1989年の11年間で、国公立大学や産業医科大学の入学志願者を対象にしており、まさにこの試験が今の共通テストの起源になっています。

1979~1986年の間は、試験科目は英語・国語・数学・理科・社会の5教科7科目(理科2科目・社会2科目は選択制)で合計1000点満点の試験でした。現在と同じで共通一次の結果を元に1校(1学科のみ)を志願して2次試験(本試験)を受験する形式でした。

しかし、1987年~1989年には毎年のように変更が発生し、まさに変遷期とも呼べる時代が訪れます。試験科目は理科と社会が1つずつの5教科5科目の合計800点満点となるほか、受験制度として、2次試験の日程別にグループ分けされた大学の中から最大3校(3学科)を志願して2次試験を受験することができました。この時代、日程により複数の難関国立大学を受験することが可能だったため、東大と京大に合格された方もいらっしゃったようです。

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小林 尚(こばやし しょう)

株式会社キャストダイス(CASTDICE Inc.) 代表取締役
個別指導塾CASTDICE 塾長


埼玉県出身。私立開成高等学校、東京大学法学部第Ⅰ類卒業。
大学在学中は大手予備校に勤務し、東大・医学部をはじめ多数の難関大合格者を輩出する。また、新規校舎立ち上げに参画し、各種経営指標で全国1位を連続で獲得した。卒業後は経営コンサルティング会社の戦略部門を経て株式会社キャストダイスを設立。新規事業開発、人材・組織変革を専門に3度のプロジェクト表彰を受賞する他、人材関連企業を経営する等、活躍のフィールドは多岐にわたる。
近年ではYouTuberとして、受験・キャリアに関する動画を配信中。開成高校弁論部・コンサルティングで培ったロジカルな指導力を武器に、大学や教育機関での講義・講演・セミナーを実施している。『開成流ロジカル勉強法』(クロスメディア・パブリッシング刊)。

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