編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

いろんな塾のいろんなイマが見えてくる

【私塾リアル】Vol.47 全人教育で『人材』から『人財』へ

幅広い年齢層を対象とする日本でも数少ない総合教育グループ、「次世代ゼミファインズ」を運営してきた学凛社は、すでに9つの事業部を持ち、本来の進学塾が売上で占める割合は50%ほどになっている。
実験的な運営だけでなく収益の柱として取り組んでいる事業も含め、今後の方向性と現状の課題について、中野耕治代表に取材した。

 

(株)学凛社 「次世代ゼミ ファインズ」
中野 耕治(なかの・こうじ)代表取締役社長

塾だけでなく10近い事業を展開中

千葉 取り組まれている事業部門と展開地域について教えてください。

中野 学習塾部門である「次世代ゼミファインズ」が国分寺・国立・柿生の3スクール。
「フィスゼミ」が提携校の武蔵新城スクール、個別指導の「フィオネス」が国分寺スクール。
後述しますが、学童クラブ「aula」が直営で国分寺・国立・府中の3校、FCでは7校です。
サポート校の「未来高等学校国立学習センター」が国立本校・昭島校・調布校・柿生校の4つ。
FINESACADEMICMALLの「FAM」が国分寺と国立の2つ。
日本語学校の「KISJ日本語学院」が羽村市と提携校の開智国際日本語学校とダッカ学習センターの3つです。

これら以外に、電子ブックで見る全国学校紹介サイトの「SchoolBank」、関連法人としてNPO・NGO法人「学凛社教育研究所」があります。

 

学童にロボット導入の理由とは?

千葉 学童クラブ「aula」でロボットを導入しておられると聞きましたが?

中野 ユニボのコンテンツ開発のソリューションゲート鈴木博文社長とは創業以来からの付き合いですが、何か他塾と違う新しい内容を探していたところ、ユニボに出会ったのです。
ご存知のように学童は今や全国的な広がりがあり、14年目の当社でも差別化が難しい時代となりました。
また、学生講師は活用できないので主婦がメインになりますが、応募してくるのは60歳以上の年配の方ばかりです。
学童で小学生の算数を指導するためだけに講師を採用することはできませんから、ロボットを活用しようと思ったのです。

千葉 NHKの取材が入ったと聞きましたが?

中野 はい、しかしテーマは「人材不足をロボットで補う」というもので、塾絡みの新しい指導というテーマではなかったので、今回は塾名も入りません(笑)。

千葉 御社の学童の実態と人材について教えてください。

中野 スタートから14年目で直営が東京都下の国分寺・国立・府中の3校、FCが神奈川県の湘南辻堂、千葉県の市川・稲毛・緑ヶ丘、埼玉県の南浦和・大宮西・さいたま中央・北浦和の7校です。
学童の平均スペースは20~25坪なのですが、直営の国立は60坪という広いスペースに70名の生徒が来ています。
低資金で開校できるスモールビジネスであり、人材募集も本部で受け持ちますが、最近は「塾と学童」という仕組みに手垢がつき、募集をかけても欲しい人材が集まりにくくなっているのです。
これまでは右肩上がりでしたが、現在は「踊り場」にあると言えるでしょうね。

千葉 それでロボット活用になったのですね?今後の方向性はいかがでしょうか?

中野 現在、ユニボ1台で一日3コマつまり30分×3=90分、3台だと生徒3人×3=9人をそれぞれ1人の講師(ファシリテーター)で運営していますが、周辺の私学は先取り授業であり私立中学受験の準備も早いので、ユニボによる分数などの指導は最適だといえます。
広告塔でもありますが、ユニボの指導により、学童から塾へという自然な流れも作りたいと思っています。
以前は否定的だった現場もそれを受け入れる姿勢に変わってきたのがありがたいですね。

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