編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

私塾のトップに聞く:林 寛之 塾長【進学塾マイティーチャー】 福岡県

【進学塾マイティーチャー】良い意味で「順位」にこだわりたい

北九州市にある「進学塾マイティーチャー」は、3教室で生徒数260名の地元塾。
大学時代のヨット部の仲間で創業しており、組織としてのチームワークが良く、指導力にも定評がある。
コロナ禍でも生徒や保護者が離れなかった理由をはじめ、指導の特色や地域の特性などを林寛之塾長にZoomで取材した。

左:岡部貴宏先生 右:林寛之塾長

小中生が3教室で260名、高校受験指導がメイン

千葉 創業について、また規模的なもので差し支えのない範囲で回答お願いします。

林 平成15年2月26日に創業しまして来年20周年を迎えます。北九州市に3教室で生徒数は約260名です。
正社員と非常勤講師合わせて18名のスタッフが所属。
講師は地元の大学生や指導力の高い元塾人(同業種の先輩)ですが、指導力が自慢なのでたまに教えすぎていることもあります(笑)。

千葉 メインターゲットは中学生ですか?

林 はい、小中生を指導していますが、メインとなっているのは公立高校受験の中学生になります。
小学生は標準版の教材を使っての指導、中学生は定期試験と内申点対策の指導ですが、各地区の学校レベルが違うのでほぼ学校別対策となっています。
大学受験では地元の大学や東京の大学を志望する生徒が多いですね。

 

「指導力の継承」とは?

千葉 進学塾マイティーチャーの指導の特色について教えてください。

林 講師の指導力には当塾独自のこだわりがあります。
経験豊富な講師陣が生徒の成績や順位を上げることにこだわって指導しています。
ベテランの講師の生徒指導(授業)を若手が学ぶ「指導力の継承」を大事にしており、同時に生徒の実力(得点力向上)を目指すため、テキストやプリント、授業構成などの裁量権を担当講師に与えて、カリキュラム内で最大限の指導力を発揮してもらえるようにしています。

千葉 いわゆる担任制みたいな指導スタイルなのですか?

林 科目別担任制で担当者が指導の中身と結果について責任をもつようにしています。
講師の中に元塾長がいてアルバイトの学生講師にさまざまな指導をしてくれるので、講師としての心構えだけでなく生徒の得点力向上が可能となっているわけです。

 

北九州市には地域密着型の地元塾がたくさんある

千葉 北九州市の塾を取材するのは初めてですが、教育環境や教育ニーズは隣の福岡市とはどう違うのでしょうか?

林 福岡市と同じように大手塾もいくつかありますが、北九州市は福岡市と比べると少し教育熱は劣るように感じます。しかし、昔からのいわゆる「地元塾」がたくさんあり、地元密着の指導で二世代にわたり生徒を預かっている塾もあります。
北九州市は公立高校を第一志望とする生徒が主流でして、そのため高校受験の準備のため通塾する中学生がメインとなっています。したがって、市内各地に指導力に自信のある地元塾があり、学校別対策の指導で生徒を集めているのです。

千葉 北九州市の私学や公立中高一貫校についてはいかがですか?

林 中学受験を目指す小学生は福岡市などと比べると少ないように感じています。その背景には、北九州市の公立中高一貫校の人気がそれほど高くないことがあると思います。また私立中高の募集定員も多くないので受験生も増えていないのではないでしょうか。

 

朝9時の目覚ましHRが大好評

千葉 コロナ禍の中で、生徒や保護者の反応を含めて何か大きな変化はありましたか?また、感染防止対策やリモート授業のしくみや工夫などについて教えてください。

林 コロナ禍の感染防止対策として、昨年は6月半ばまで2ヶ月半、塾での学習指導をお休みとしました。しかし、私だけでなく家庭からも生徒たちの学習や生活習慣が乱れる心配が増して、4月からZoomによるオンラインサポートを実施しました。
具体的には朝9時のオンライン目覚ましHR、そしてオンライン自習室の開放、夕方からはオンライン授業などです。特に朝のHRはご家庭から「子どもだけでなく親にとっても一日のリズムをつくることができる」と好評でした。
私たちにとっても、朝から子どもたちと接するのは新鮮で、これはアフターコロナのリアルにつながる取り組みであると感じています。
休校明けからは各学校の進度に合わせて復習する形で授業を行うことができて、公立高校への受験結果は大成功を収めました。

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