編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

私塾のトップに聞く:寺尾 荘一 代表取締役【株式会社エイチ・エム・グループ( 個別指導塾Wamワム、オンライン家庭教師Wam)】 東京都

【株式会社エイチ・エム・グループ】ICTのプロジェクト進行中

直営とFCをあわせて全国に210教室を展開する「個別指導塾Wam」は、株式会社エイチ・エム・グループにより運営されている。
コロナ禍になる数年前からオンラインのシステムを導入しており、現在はICTのプロジェクトが進行中だ。
成績向上に悩む学力中下位層の生徒に寄り添い、成績向上だけでなく、人間力向上にも取り組む同社の現状と今後の方向性などについて、寺尾荘一代表取締役にリモート取材した。

寺尾荘一代表取締役

四半世紀で直営とFCあわせて210教室

千葉 沿革と最新の教室数、正社員数、売上、利益などについて教えてください。

寺尾 私と同じく代表取締役の松下裕城が和歌山で25年前に開校したのが第1号で、私はそこでアルバイト講師をしていてそのまま入社し、今に至っています。
エイチ・エム・グループの社員は220名で直近の売上高は38億円です。
直営が110、FCが100の計210教室を全国で展開していますが、創業の地である和歌山県と大阪府に教室が多いですね。
関西では兵庫や京都、関東では首都圏など人口の多い地域での開校が目立ちます。

千葉 学生講師の比率と指導形態について教えてください。

寺尾 学生講師は全体の約7割で社会人が3割、男女は半々で元教員の方や若い教員志望の方などもいます。
現在の指導形態は、先生一人に生徒二人のいわゆる1:2です。

千葉 ここ四半世紀で何が一番変化しているのでしょうか? またFC加盟はどんな方が多いのですか?

寺尾 私が講師をはじめた頃は塾といえば集団指導が当たり前で、その後個別指導が生まれて、ちょうどバブルの頃で一気に全国に増えましたが、現在は高止まりとなり、特長がなかったり成果が出ない塾では生き残れませんね。
FC加盟の方はほんとうに色々な方が多く、元教員の方や大企業や銀行などを早期退職して、退職金を元手に塾をはじめられる方、印刷をやっていた方、教員免許を持っていて塾で子どもたちに教えたかった方などがいます。
準備期間は平均3~6ヶ月、資金的には800~1000万円が目安です。
塾だと自宅の空いた部屋や離れなどを使うこともあるようですが、私たちの個別指導塾Wamはビジネスとしての展開を重視していますので、やはり自宅とは別に教室を借りて開校するようにしています。
元々私たちは家庭教師派遣の仕事をしていましたが、いつしか個別指導塾がメインとなり、現在の家庭教師派遣部門の売り上げは全体の30分の1ほどです。

教室外観

 

数年前からオンライン授業や映像授業の配信も実施

千葉 業界ではリアルとリモートの「二刀流」がスタンダードになっていますが、今後の個別指導システムや教材、模試、父母会などのイベントについて変更や新しい取り組みはありますか?

寺尾 コロナにより経営的には入塾問い合わせが減り、対策にコストがかかり感染防止に神経も使いますが、数年前に当社ではいち早くオンライン授業を取り入れ、東大・京大・阪大・北大・新潟大などの近くで映像授業を制作して映像配信してきました。
まさにコロナでそのニーズは高まり、映像授業の本数が増えています。
私たちが考えるのは、決定版というものはなく、学力中下位層の生徒に寄り添い、苦手を克服し勉強のやり方が身につくまだ導いていくことが大事だということです。
週1,2回しか通塾できないので家庭学習のコーチングが特に重要になりますね。

オンライン家庭教師

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