編集主幹のダーツの旅

本紙編集主幹 千葉 誠一(ちば せいいち)

本紙編集主幹の千葉誠一が地域ごとの私塾事情を探るため、ダーツが刺さった地域へ赴く新連載!各地域で活躍を続ける塾や、珍しい取り組みを行っている塾などに取材を敢行。ローカルな運営法の中に、塾で生かせるヒントがある!?

いろんな塾のいろんなイマが見えてくる

【私塾リアルVol.53】学んだ知識をどうやって使えるようにするのか?

大手塾を辞めてから数年社会を見た吉間哲矢塾長は、2011年に起きた東日本大震災の体験と全国の農家で農業体験などをしたことを機に、食の重要さを感じていった。
そして、2018年に「やおき塾」を創業。ユニークな塾作りの背景や指導の中身などを中心に厚木市で取材した。


吉間哲矢(きちま・てつや)塾長

 

東日本大震災で食の大切さを痛感

千葉 塾の概要(創立、生徒数とスタッフ数、対象学年など)について教えてください。
また塾を作るきっかけについても教えてください。

吉間 2018年4月15日創業ですので、4年になります。
スタッフは私ともう一人で、生徒は10名ほど。メインは小中学生です。
生徒の家族との関わりも濃く、親の参加必須として、月に一度は生徒とその家族で15~20人ほどが田畑に集います。

東日本大震災後、食に興味をもってから山形県をはじめ地方の農家で食育の重要性を認識するようになり、そこから色んな本を読んで勉強もして、自分の考えは間違いないという確信に至りました。

 

生徒の自主性を大事にする塾作りとは?

千葉 塾長として創業するまでの経緯について教えてください。

吉間 神奈川県の大手塾で受験指導をしていましたが、子どもたちが自立できるかどうかが気になるようになり、受験指導で自分が熱くなればなるほど生徒の自主性が失われていくような気になったのです。
その後、何もしなくても合格する生徒を見て驚き、150組ほどの親子アンケートを取ったら、共通点が二つ見つかりました。
一つは学級委員などをしている子、もう一つは親と一緒にアウトドア体験をしている子でした。
それで、アナログ的な遊びを経験値の基盤としていく必要性をつよく感じました。

 

個性を伸ばすのは小中生のうちに!

千葉 指導の特色、地域の教育熱、生徒の特性などについて教えてください。

吉間 受験生も二人いますが、メインは小中生の食育で、あくまでも生徒が自主的に学ぶことができるかどうかにこだわっています。
参加している生徒はどちらかというと、学校があまり好きではない子が多くて、親は給食に対する疑念がある場合が多いですね。

いわゆる「センター給食」で約25,000食が地域の学校に配膳されるので、大抵冷たい食事になっています。
それとコロナ禍で黙食をしていますから生徒は学校での食事が楽しくなくなって、うちの塾に来るわけです。
子どもたちの食を改善して、小中生のうちに個性を伸ばしてあげたいですね。

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